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最初の異変。にしおりをはさみました!
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最初の異変。
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先生とのデートはすごく楽しい。
おしゃれなのに、意外と服に興味がなかったり、テレビはバラエティが好きだったり、バットエンドが嫌いだったり、今まで知らなかったことを知れる。
僕はそれだけですごく嬉しい。はずだったんだけど…
こないだ先生の家に初めて行った時のこと。
「そんなに期待すんなよ、汚えぞ」
ガチャ
「…なんだ…全然汚くないですよ…」
家具はだいたい白くて、机とソファとテレビ、それしかない。
まるで誰も住んでないみたいに、生活感のない部屋。
「俺ちょっと着替えてくる」
「あ、はい」
他にも部屋があるみたいで、先生は扉を開けて行ってしまった。
ど…どうしよう…何してたら良いのかな…
座ってればいいかな…
ボフッ
あ…このソファやわらかい…
「……ん……らん……藍」
「んにゃ………?」
「おはよ。」
「あれ…僕…寝てました?」
「うん、ぐっすり。」
「恥ずかしい…」
顔が赤くなるのが自分でもわかった。
「襲いたいくらい可愛かったけどな。」
「そんなぁ…」
いつもそうやって…もう…
「なんなら今からでも襲っちゃおうかな。」
「え。うわっ」
バサッ
先生は上から覆いかぶさってきた。
ドクン…ドクン…
心臓の音がうるさい…先生顔近いし、顔綺麗だし…
「あー、メガネ邪魔。」
先生はそういってメガネを投げた。
そしてますます顔を近づけて。
「襲うよ?」
なんて艶っぽく言うから、目をぎゅっとつむって答えた。
「えっ………はい………」
「……………いや、うそうそ。」
「…え?」
「まだしない。」
なんて悲しそうな顔で笑って言う先生に、それ以上は何も聞けなかった。
「晩飯でも食う?」
先生はメガネをかけながらニコッと笑って言ったけど、それは入学式の時みたいな目の笑ってない笑顔で、なんだか僕は寂しくなった。
「はい…」
「ん。」
そこからはなんだかお互い無言で、先生が料理できるなんて初めて知ったし、すごく美味しかったけど、その時の先生を、僕は忘れることができない。
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