アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
56にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
56
-
第2競技の玉入れが始まる。
ここに来て初めての運動会だからか、いつも以上にドキドキしていた。
おじさん…ちゃんといる?僕のこと見ててくれてる?
もしかしたら……僕のことなんてどうでもよくなって寝てるかもしれない。
すこしの不安が嫌な想像をさせる。そんなこと僕の大好きなおじさんはしないって…ちゃんとわかってるのに………
ぐるぐると悩んでると、とうとうみんなが列にならって歩き始めた。
その時、たくさんの人の中に微かに聞こえた
毎日聴いてるおじさんの少し低くて安心する声が……
「…ッ!!おじさん!?」
クルッと慌てて振り返るけど、そこには知らない大人達がたくさんカメラを持って立っていて、おじさんの姿は無かった。
けど…
『…ッありま!!!がんばれ!!』
確かに聴こえた
届いたよ、おじさん
キュッと唇を噛んで前をみる。みんながそれぞれ位置に着いて玉を構えて合図と同時に投げ始めた。
け、結構腕…キツイなぁ!!
2、3回投げたところでハァハァと息があがってまた玉を持つ。
おじさんが見てるんだ!!!がんばらないと!!
7分間の間投げ続け、見事赤組が勝った!!
……けど、僕は1つしか入れることができなかった。
トボトボと落ち込みながら、応援席へと戻ると、最初の競技が勝ったからかみんなで笑いあってた。
「みんなやったねーー!!」
「いや、これは優勝できちゃうんでない!?」
「いやいや、まだ1回だよ?大げさすぎ!」
なんて会話が聞こえてきて、思わずぼくもつられて笑っていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
57 / 75