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逢坂利彦がその男を拾ったのは、雪の降る寒い冬の日の出来事だった。
久しぶりに高校時代の友人に会う為に外出していた利彦は、友人と別れた後、マンションへの帰路を独りで歩いていた。
その途中、偶然に道の隅に放置された大きな黒い塊を発見したのだ。
こんな場所に粗大ゴミを放置するとは許せないな、と憤慨した利彦は、徐にその黒い塊に近付き覗き込む、するとそれは粗大ゴミではなく、生身の人間だったのだ。
もしかしたら死体か何かだろうかと思い、恐々にその蹲っている人の身体を揺すると、微かに反応がある。
大丈夫か、と声を掛けると、唸る様な返事が返ってきた。
辛うじて意識があるのだろう。
何故こんな所に、と頭の中を飛び交う疑問や憶測は、取り敢えず置いおくとして、このまま放置するのは流石にこの気候では危険すぎると即座に判断し、そのぐったりとして動かなくなったデカイ図体をした人間をずるずると引き摺って、自分のマンションへと連れて帰る事にした。
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