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再会 4にしおりをはさみました!
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再会 4
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また来るね、そう母さんに告げ俺は病院を後にする。
病院にいる間落としていた携帯の電源を入れた途端に震える携帯。
基本、マナーモードにしかしていない携帯。
ブブブ…と震える携帯の液晶画面に映る、名前。
「…もしもし」
耳に届く、テノールボイス。
『白夜。久しぶりだな?』
アンタにとっては久しぶりでも、俺にとってはつい最近その面を拝んだところだよ。
とは言えず、ただだんまりを決め込む。
『ククッ。返事ぐらいしろよ。今どこだ?迎えに行く』
連絡を寄越したってことは、残りの4個を使うつもりなんだろう。
俺が今いる場所は中央区。だが俺は中央区では白夜にならないと決めている。
「…迎えはいい。南区のいつも俺がいる場所で待ってろ」
『解った。逃げるなよ?』
「…逃げねぇよ」
俺がそう言うと、リュウはククッと笑い通話を切った。
南区の駅に着き、いつものように白夜になった俺は客を待つ場所へ向かう。
だが、そこにはリュウの姿は見当たらず、とりあえずベンチに座った。
目を閉じると、ざわざわとした喧騒が耳に届く。
「ねぇ。ひとり?」
その声に目を開けると、目の前にチャラい風貌の若い男が立っていた。
俺は視線を向けたが、相手にするのもめんどくさく無視を決め込む。
「ねぇー、聞いてる?暇なら俺と遊ぼうよぉ」
ウザい。どっかにいきやがれ。
そう思い、ジロリと睨む。
「いいねー、その強気な目線っ。俺嫌いじゃないよぉ」
尚も馴れ馴れしい口調で話しかけてきたこの男は横に座り、腰を抱いてきた。
イラっとした俺は男の手を捻りあげようとした手を伸ばした…ら。
俺の横から男が消えた。
「こいつは俺のだ。消えろ」
ベンチの下を見ると、仰向けに転がる男、そしてその側に立つ…リュウ。
どうやら、リュウが男を引きずり落としたらしい。
「あぁっ?!何だ、てめ…っ」
勢いよく振り下ろされたリュウの右足。ピタッと男の鼻先で止まる。
「死ぬか?」
鋭い眼光で男を見た。
「っ…くそっ」
男は舌打ちをすると、逃げるようにこの場を去っていった。
「行くぞ」
何事もなかったかのようにそう言って俺の手を掴み、歩き出す。
バイクの後ろに乗せられついた先は、あの時連れてこられたホテル。無意識に眉間にシワが寄る。
前回と同様、フロントに寄ることもなく部屋へと連れてこられた。
「座れ」
指をさした先は人が5、6人余裕で座れるソファ。
今日はソファでヤるのか…などと思いつつ、ソファへと座る。
すると、リュウがどこかへと消えていった。
不思議に思いながらも俺はソファの背もたれに体を預け、天井を見上げる。
ガラス細工の照明が、キラキラと光っていた。
そういえば…ルールを作ってから、合言葉も金のやり取りもなく男に連れて来られたのは初めてだな、とふと思う。
自分の失態が招いた結果だから文句を言うつもりはないが、なんとなくプライドを刺激される。
目を閉じ、ため息をこぼした…ら、隣に気配を感じた。
目を開けると隣に座るリュウ──と、テーブルに置かれているカップ。
コーヒー?は?
チラリと視線を横にやると優雅に足を組み、コーヒーを飲むリュウ。
「まぁ飲め」
「…アンタ何しに来たんだ?」
なにくつろいでやがる。
ジロリと睨むもククっと笑い返され、視線だけを俺に寄越した。
「なんだ。そんなに俺とヤりたいのか?」
「はぁ?!んなワケねーだろ!」
何を言ってやがるんだ、コイツは!
勢いのままコーヒーカップを手に持ち、口に含む。
襲いくる苦味に耐えよう…と思っていた。
「……あれ…」
俺は、苦いものが苦手だ。
薬なんて大っ嫌いだし、お茶だって渋味のあるものは飲みたくない。
コーヒーだって砂糖とミルクを入れなきゃ飲めない。ブラックなんて、飲もうとも思わない。
なのに。
じっと、濃い色をした茶色い液体を見つめる。
苦いのは、苦い。
だけど、ほのかな酸味と、どこか甘味のある味。
舌に嫌な苦味が残らない。
コク…と、少し味わって飲んでみた。
──美味しい。
味覚が変わったんだろうか?
ブラックをうまいと感じるなんて。
もう一度味わうように、コーヒーを飲む。
「美味いか?」
ふいに言葉をかけられ、俺は素直にコクンと頷いてしまった。
「ククっ。そりゃ良かった」
リュウの笑いに、ふと我に返る。
……あれ?
なにノンビリお茶してんだ?
そう思いながらも、初めて美味しいと感じたブラックコーヒーを俺は飲み干した。
そしてカップをソーサーに戻したところで。
「ぅわっ…!」
急に腕を引かれ、ソファに仰向けに倒された。
覆いかぶさり、俺を見下ろすリュウの瞳がぶつかる。
真正面から、リュウの瞳を受け止めてしまった。
深い深い、黒曜石のような、黒。
総てを覆い尽くす、黒。
惹きつけられるかのように、その瞳から目を反らせない。
ーーー飲み込まれる。
嫌だ。
見るな。
俺を、暴くな。
その瞳に、総て見透かされそうで、怖い。
ゆっくりと顔が近づく。
リュウの目は開いたままだ。
俺はその目から逃れるかのように、目を閉じる。
唇に感じる、熱。
始まったのは息継ぎもままらない、溺れるかのような、キス。
「…んぁ…っ」
じっくり、丁寧に歯列を舌先でなぞられ、かと思えば激しく舌を絡めとられ、きつく吸い上げられる。
苦しくて、酸素を吸い込もうと口が無意識に大きく開く。するとより奥深くまで舌が入りこみ、犯される。
苦しくて、苦しくて──だけど…そこにあるのは間違いなく快感で。
「んっ…ふぁっ…!」
何かに縋り付きたくて握ったのは、リュウのシャツ。
それに気付いたリュウは両手を俺の手に絡め、俺の顔の横で握りこんだ。
最後に唇をぺろっと舐め、次は顔中にキスの雨を降らす。
右耳の耳たぶを甘噛みされると、ピクンと体が震えた。
クチュクチュ…と側で響く水音。
「ん…ふっ…ぁ」
じっくりと堪能するかのごとく、しつこいぐらいに耳を攻められる。
リュウの右手が俺の左手から離され、シャツの裾をめくり肌を撫でていく手のひら。
じわりじわりと上がってきた手は胸の突起を探り当て、クイっと指先でこねられる。
「んぁっ…!」
「もう起ってるぞ?そんなに耳が気持ちいいか?」
クリクリ…と、円を描くように指先を動かす。
「んんっ…!ふっ…ぁ!」
「それとも、キスの時点でもう起たせてたか?」
耳元でからかうようなその声は、甘さも含み、腰にまで響く。
顔の横からリュウが動く気配がし、今まで指でいじられていた突起にリュウの舌が絡む。
「んぁっ…!あ…んぅ…」
舌で押し潰し、甘噛みをし、唾液を含ませて舐められ、もう片方は指でつまみ、クリクリっと擦られる。
右と左を交互に愛撫され、我慢しても俺の口からもれていく甘い悲鳴。
「濡れて、光っている。いやらしい光景だな」
ククっと笑い、腹の中央を舌先でツツツ…とたどり、臍をクチュリと舐めた。
「んぁぅっ…!」
「どこもかしこも敏感だな、お前は。ここももう、痛いんじゃないのか?」
リュウが示すのは、俺の中心。
リュウに言う通りすでにソコは痛いくらい勃ち上がり、ジーンズの中で解放を待ち侘びている。
ベルトをはずしファスナーを下ろす音が耳に届いた俺は、腰を浮かし脱がせやすいようにする。
すると喉の奥で笑う声がした。
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