アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
穏やかな日々 6にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
穏やかな日々 6
-
後ろを弄りながらも、隆盛の舌は体中を這い、手が弱い部分をなぞる。
時折チュクっとキツく吸われ、きっとそこには赤い痕がついているだろう。
「はっ、ン……ぁぅ……っ」
「気持ちいいか?」
耳元でそう囁かれ、その声にすら感じてしまう。
コクっと頷くと、ちゅっと唇にキスを落とされた。
顔が離れていき、指を引き抜かれる。
そして、指よりも太く、熱いモノがあてがわれる。
「挿れるぞ」
その声とともに、ゆっくりとナカへ埋まる隆盛のソレ。
「あっ、ン……ひぁっ」
半分ほど入ったところで、残りを一気に沈められ先端が最奥を突いた。
「ンっ、りゅ、せっ……あぅっ」
両手を伸ばすと、隆盛は俺に覆い被さり、ぎゅっと抱きしめてくれた。
より深くまで埋まり、体が跳ねる。
両手を隆盛の体に巻き付かせると、より密着度が増す。
隆盛の体温と香りに、きゅっと胸が疼く。
その心情は後ろにも表れたようで、ナカにいる隆盛をきゅっきゅっと締め付けた。
「っ、あまり締め付けるな、聖夜」
ゆるやかに腰を打ちつけながら言われる言葉。
「だって、あっ……ン」
意識して、やってることじゃ、ない。
徐々にスピードと強さを増していく刺激に、俺も腰を揺らしながらついていく。
「……ぁっ…?」
ふいに、隆盛の体が離れた。
そしてグイッと腰を持たれて体を起こされ、気がつけばあぐらをかく隆盛の膝の上に乗っかる形をとっていた。
「好きだろ?この体勢」
「ふっ、ン……ぁ、好……き、」
そう答えると満足したように笑い、俺の体を揺さぶり始めた。
快感と、そして何よりも隆盛の体温に、溺れていく。
いつもどこか虚無感が漂っていた行為。
俺にとってセックスは、稼ぐ手段であり、糧だった。
好きな人と、想い合っている人と交わす行為が、こんなにも温かいものだったなんて。
こんなにも幸せなものだったなんて。
心が、あったかい。
胸が、いっぱいで、泣きそうになる。
隆盛、隆盛、隆盛。
言葉にならない想いが、溢れていく。
「何を泣く」
「しあ、わせでっ……むねが、いっぱ……っ」
「そうか。じゃあ泣いとけ」
優しい言葉と、優しい手つき。
激しい動きと、激しい熱。
翻弄され、泣いているのか、鳴いているのか。
「あぁっ、……んぁっ、りゅ…っ、イく……っ、ぁ、……あぁぁっ!」
駆け上がる快感に身を任せ、欲望を弾けさす。
「くっ、は……っ、」
耳元で切羽詰まった吐息と、奥に弾ける熱いものを感じた。
「ん……」
さら、さら……と頭を撫でる感触に目を開ける。
「起きたか?」
目に映ったのは、優しい瞳を携える隆盛。
「……寝てた?俺……」
「三十分ほどな」
「そか」
頭を撫でる隆盛の手に擦りよる。ふっと隆盛が笑ったのが分かった。
抱き壊しそうだ
なんて言ってたくせに、隆盛は優しかった。
もっとしても良かったのに、結局二回だけ。
まぁ、疲れて寝た俺だけど。
「風呂入るぞ」
「一緒に?」
「疲れただろ?洗ってやる」
軽々とお姫様抱っこされ、バスルームへ。
二人とも素っ裸だったので、そのまま浴室に入る。
熱いシャワーを頭から浴びて、汗を流していく。
「座れ」
「んー」
椅子に座ると隆盛も俺の後ろに座って、シャンプーを手に取って俺の頭を洗い出す。
頭洗ってもらうのって、気持ちいい。
隆盛の手がおっきいからか?
シャンプーを流し、次はボディソープを泡立て始める。
泡だらけになったスポンジで洗うのかと思いきや……泡をすくい、泡だらけの手を這わせ始めた。
……なんか、変態チックなんですけど。
「ちょ、隆盛、なんかエロい……」
手つきが。
「気にするな」
いや、気にするよ。
「ちょ、んぁっ……」
滑りのいい指先が、胸の突起をとらえた。
両方を刺激され、口から漏れた声が反響する。
「下も、だな」
「ふぁっ、ン……っ」
片方の手が下に伸び、既に反応を示していたモノをキュッと握る。
突起をいじっていた手が離れ、腕がお腹に周り、後ろに引かれ俺を抱き込んだ隆盛。
そのまま隆盛の足をまたぐ形で座らされ、指が後ろをなぞった。
指がナカに入り、出し入れするとグチュっと響く音。
それはおそらく、ナカで弾けた隆盛の精液。
「んぁっ、ン、は……っ」
掻き出すためじゃなく、快感を送る指使い。
指が抜かれ、そして代わりに隆盛のモノが埋められた。
「あぁっ、あらう、だけじゃ……っ」
「そのつもりだったんだけどな。無理だ」
「ンっ、あ、ふぁ……っ」
結局、三回目に突入。
「晩は?何食いたい?」
頭をわしゃわしゃと拭きながら聞いてくる隆盛に、んー、と考える。
「オムライス」
「わかった。デミグラスソースかけてやる」
「やたっ!」
喜ぶ俺を見て喉の奥で笑った隆盛は、髪乾かしてこいよ、と言ってバスルームを出て行った。
言いつけ通り、ドライヤーを手に取り髪を乾かす。
鏡を見ると、ふよふよと漂う銀髪。
そして、幸せに顔を染める俺がいた。
「学校、久々だな」
昨日の夜のうちに自室へと戻って来た俺。
ソファに座りぼーっとしていたところに、ベルが鳴った。
二人が来たかな?
鞄を持ち玄関に向かいドアを開けると、案の定そこにいたのは亮平と純。
「あれ?黒髪?」
「眼鏡も?やめるんじゃなかったの?」
前と同じスタイルの俺に、不思議そうな顔をする二人。
「へぇ。相楽先輩の命令ね」
別に命令されたわけじゃないぞ、亮平。
……いや、命令かも。
「何する気なんだろうね?」
純よ、それは俺も聞きたい。
学園へ向かいながら、何で前のままなのか二人に説明した。
教室につくと、何人かの生徒にもう大丈夫なのか、と聞かれる。
事故に巻き込まれ入院していたと広まっているようで、大丈夫と返していく。
ホームルームでは、青藍祭の準備期間について説明があった。
きょうから二週間、授業は午前のみ、午後は準備時間にあてるのか。
俺、何もしなくていいって言われたけど……どーしよう?
え、もしかしてクラスのやつ手伝うとか?
嫌だ。
午前の授業も終わり、三人で食堂へ。
なーに食べようかな。
「聖夜!」
「奏」
俺を見つけた奏が隣に座る。
ひとりか?
「肇と葵は?」
「トイレ。もうすぐ来る」
そっか、と返して俺はハンバーグを注文する。
「聖夜、ハンバーグ?俺もそうしよ」
と、奏がボタンを押したところで、後ろから衝撃。
腕が前に周り、うん、抱きしめられてる状態だな。
「こら、離れろ、葵」
「いやだー。俺の癒やし!」
意味わかんねーから。
「何してんだ、馬鹿」
ベリッと肇にはがされ、亮平の隣に連行されていく葵。
「なんか、このやり取り恒例になってきたね?」
なんて純が笑いかける。
病院に見舞いに来たときも、隆盛の部屋に遊びに来たときも、毎回あんな感じだ。
「毎回隆盛に鉄拳くらってるのに。懲りねぇな。
それに、不機嫌になるんだよ、隆盛が。やめろ」
まったく。
「あー、あれな。嫉妬心むき出しで面白いけど」
亮平が思い出したように笑い、そしてニヤリと俺を見た。
なんだよ、その笑みは。
「そいや今日から自分の部屋戻ってたよな?寂しくないのか?
昨日まで会長のとこいたのに」
「……べつに。寂しくないし」
なんて答えておきながら、ほんの少しだけ、隆盛の温もりがないことに寂しさを感じたけど。
ほんの少しだけな。
「えー、寂しくないの?」
「……うん」
純くん、同じことを聞いてこなくていいの。
「会長のとこに居ついちゃえば?」
「…迷惑、だろ」
なんでお前もニンマリ笑ってんだ、奏。
「それにちゃんと自分の部屋あるし、生活用品揃ってるし」
「必要なもの持って転がり込めばいいだろ?」
なんでそんな推してくるんだ、肇。
「……別に同じ寮なんだし、転がり込まなくてもいいし。それに、」
「「「「それに?」」」」
ハモるな、そこの4人。
「……いつでも泊まりにこいっつってたし……」
へぇー。
ほぉー。
ふーん。
そう。
……だから、ニヤニヤを止めろ。
からかってやがるな、コイツら。
くそう。
「聖夜っ!俺のとこに泊まりにこい!」
「黙れ」
誰が行くか。アホ葵のとこなんかに。
「聖夜ー。できたかー?」
「んー。もうちょい……出来た!」
「んじゃ、次こっち」
「へーい」
今俺は、亮平と二人、教室で暗幕を縫っている。
お化け屋敷の準備やだな……なんて呟いてたら、亮平はちゃんと俺が出来るやつを考えていてくれた。
お化け屋敷をやる空き教室じゃなく、被服室でひたすら縫い物。
単純作業だし、変な物見なくてすむし、ちゃんと手伝えるし。
ナイスだ、亮平。
まぁ、本来なら生徒会だから自分のクラスの準備はやらなくていいみたいだけど。
暇だしな。
「純は楽しそうだったなぁ」
僕は向こう行くね!って瞳をキラキラさせながら空き教室に行った。
「昔からホラー系好きだったなぁ。顔に似合わず」
確かに。
一見、怖いのダメです!って感じのかわいらしい顔してんのに。
会話をしながらも、ひたすらミシンを走らせていく。
縫っていくうちに、手慣れてきたな、俺。
「よし、終わりー」
この日はひたすら暗幕を縫い続けた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
77 / 102