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だめだよ!!にしおりをはさみました!
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だめだよ!!
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「そっちから入って…そこくぐって、ちょっと右に行って、こっから入るのが楽だから」
指示を出してくれる晴くんの言うとおりに進むと、僕もなんとか教室の中に入ることができた。
「こっちは殺風景なんだね」
机をバリケードに使っちゃって、教室の中は机と椅子が数組並んで端に置いてあるだけだった。
「今机と椅子出すから待ってろ。
俺1人なら床に座るんだけど…こんなホコリっぽいとこに座らせるわけにゃあいかねえわ」
「あっ…ぼ、私も手伝うよ!」
「いいって」
僕が駆け寄る間に、机一つと椅子二つを持ってきてくれた。
「力持ちなんだね…」
思わず感心したように言うと、
「お前は細すぎ。
…ま、それでいいんだけどな。
筋肉なんて無理してつけるもんじゃねーし」
座れよ、と促してくれる晴くん。
机一つに向かい合って座ってるものだから、距離がとっても近い。
僕がお弁当を広げると、晴くんは持ってたスクールバッグからパンを三つ取り出した。
「晴くん、いっつもパンなの?」
「そうだけど…」
「へぇ…って、だめだよそんなの!!
しかも焼きそばパンにメロンパンにクリームパンって…
野菜が全然無いじゃん!!
体壊しちゃうよ!?
そんなの駄目!!!」
思わず体を乗り出してお説教していることに気付いて恥ずかしくなり、「ごめん…」とつぶやいてまた席に座る。
晴くんはやや面食らってるみたいで、でも少しするとフッと微笑んだ。
「お前、サイコー…」
そう言って微笑を浮かべて、頭を撫でてくれる手も綺麗。
しかもすっごく心地よくて。
安心して。
ぼくは目をつむってされるがままになった。
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