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無力 晴sideにしおりをはさみました!
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無力 晴side
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裏口から入ろうと奏太を背負って車から降りると、見覚えのある病院だった。
「おい、ここって…」
「ああ、そういえば晴は一回だけ来たことあったね!
あのときの、だよ」
「もう、来たく無かったっつーのに…」
とにかく、急いで奏太を診せなければ。
奏里に連れられるままとある病室に入り、奏太をベッドの上に横たえた。
慌ただしく看護師が出てきて、奏里と話している。
「すぐに来るから、外で待ってろだってさ。
看護師さんに任せてここは出よう」
「…でも、」
「そばに居たいのはわかる。
それはあたしも一緒だよ。
でも晴たちと合流する前にもう電話で連絡は入れておいたし、状況説明は車の中で打ったメールで済ませてる。
…あたしたちにできることはもうないし、邪魔になる」
有無を言わせない奏里の様子に、俺は従うことにした。
自分の無力さを痛感しながら。
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