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不安 晴sideにしおりをはさみました!
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不安 晴side
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「んー…、なんでもない、かな」
そう言って笑う奏太は、不安そうで、悲しげな顔をしていた。
「嘘つけ」
「…ついてないよ」
「嘘だね」
「嘘じゃない!」
「嘘だぜ。だっておまえ、不安そうな顔してる」
そう指摘すると、奏太の瞳にじわりと涙が浮かんだ。
「…ぅっ、なんで、わかっちゃうかなあ…
そんなぼく、顔に出てる…?」
「…あぁ。」
「ひっく、なんで、ぼく、泣いてんだろ…」
「…誰かに、気付いて欲しかったんじゃねぇの?」
あぁ、そうかも。と言って更に泣きだす奏太を、昨日のように抱き寄せる。
自分の制服が温かい雫で濡れていくのがわかった。
「落ち着いてからでいい。
…ちゃんと、俺に話してみろ。楽になる」
「ぅ、ふっ、うぇぇ、あ、ありがと…っ」
奏太の手が俺の制服の裾をギュッと握ったのを感じて、俺は奏太の髪に顔をうずめた。
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