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打開策は沼の底
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突然の出来事だったけど、
会長に呼び出されてから
僕は正式に生徒会のメンバーになった。
渋谷君も一緒だけど。
先輩と渋谷君のいる中で、
生徒会に入るのは少し戸惑ったけど
それでも、先輩の近くに居られると思ったから
二人がどんな関係になっても、
側にいれたらそれでいいと思った。
けど、入ってその日、渋谷君は
会長にキスされて・・・
び、びっくりした。
会長が、あんな事人前でするなんて。
会長も渋谷君が好きなら、
渋谷君は先輩と会長、どっちが好きなんだ?
イケメン2人にチヤホヤされて、
羨ましいなボケ。
まぁ、そんな事も色々と考えながら、
今日は生徒会に入って初めての仕事
演劇の役決め。
こんな時、僕は本当にくじ運が悪い。
よりにもよって、一番出番の多い役を引いてしまった。
「だから俺、別の役がいいです!」
小人役を引いた渋谷君は、
ずっと役を降りたいって言ってる。
降りたいのは僕だよ。
なんだよ。小人とか七人居るんだぞ?
その中に紛れて適当に動いてれば
簡単に済む役じゃないか。
僕だって、白雪姫なんて出来る自信が無いけど、
少しでも頑張ってるところを
先輩に見てもらいたい。
だから、引き受けたんだ。
「じゃあ、今日はもう解散としよう。」
悶々と考えていたら、いつのまにか
舞園さんが出ていって、
会長がそう言って先輩を連れて行こうとした。
もう少し、先輩を見てたかったな。
生徒会に入って、
僕が望んでいた日々が送られ出して
毎日先輩に会えると思うと、
胸がドキドキして、凄く幸せだった。
そんな事を、ぽけーっと考えていたら
「し、失礼します!」
突然、勢いよく扉が開いて
入ってきた人が大声を上げた
「どうしたの?」
会長がそう尋ねると、入ってきた人は
息を切らしてまた口を開いた
「こ、校門の前に!不良がっ!」
「・・・・・え」
不良?
ぞわっと、背中に寒気が走る
「あ、赤い髪のっ、不良校で有名な
鈴ヶ原の制服を着てましたっ!!」
赤い・・・髪・・・
「騒がしいよ。少し落ち着いて」
会長がそう宥めると、会長は
その場に足を止めて暫く考え込んだ
「不良か。どうしようね。
僕と成海は今から用事があるし・・・」
「会長、俺が・・・」
「あぁーっ!!!」
渋谷君が口を開く前に、
僕が声を荒げた。
その場の視線が僕に集まる
「えっ、と・・・その、多分
僕の・・・友達です」
そう。校門の前の不良とは
恐らくは、いや、確定してる。
秋人君だ
「ぼ、僕、行ってきます」
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