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この世界のこの瞬間 12 【終わり】にしおりをはさみました!
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この世界のこの瞬間 12 【終わり】
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まるで犬の交尾のようだ。
背中に悟の大きな体の熱を感じながらぼんやりと思った。お尻にゆっくりと指を入れられて息を飲む。くちゅくちゅという音が俺の耳を刺激する。そして片方の手で頬を撫でられてそのまま指を口に入れてくる。
苦しい、でも気持ちいい。
「んっんっ、」
「友希、もう、入れていい？」
「うん、いれ、て」
俺の答えを待たずに先っぽをゆっくりとお尻の割れ目に宛てがわれた。少しずつ分け入ってくる悟のそれは熱くて俺の中が溶けそうになる。口に入れられてた指が下りて行くとやっぱり乳首をつんつんと撫でつけ始めた。悟は俺の乳首を弄るのがとても好きだ。
身体自体が敏感になってる俺はどこを触れても喘ぎ声しか出なくて、だらしなく声を漏らしていた。
「あっああんっ、んぅっ」
「あっつ・・・」
「さと、悟ぅっもっと、もっと奥、」
「なに？」
「おく、ちょおだい」
お尻だけを突き出す形で悟に後ろから抱き締められるように挿入されて、はしたないと思っても恥ずかしいと思っても、快楽だけが目の前に転がっている。俺はゆっくりと出たり入ったりする悟を身体の奥に、もっと奥に欲しいと、それだけを願った。
「友希、なにが、ん、欲しい？」
「んっんぅっあっああっ、」
「ちゃんと、言わんと」
「やぁっ、やっ」
「あげへんよ？」
耳に舌を捻じ込まれてべろりと舐めると悟はそう囁いた。セックスをするとき、時々悟は意地悪になる。にやりと口角を上げて、俺の足を掴んで上げて、腰を振りながら意地悪をするのだ。
今だって、いつもならもっと奥まで突いてくれるのに、焦れったい動きを繰り返すだけ。
悟の俺に見せてくれる証明は既に嫌と言うほど知ったのに、悟はそれではもっともっと俺に恥ずかしいことを言わせようとする。
でもそれに興奮しているのも事実だ。
「いやぁっ、、んんぅっんっ」
「ほら、ゆーき」
「さ、さとるの・・・」
「僕の？」
わかってるくせに。目尻に浮かんだ涙をぺろりと満足そうに舐めた。
「悟の、おっきな・・・」
「ん、なに？」
「おっきなおちんちん、入れてっ」
「まだ、だめ」
かっと顔が熱くなる、まだ許してくれない。まだ、くれない。
俺はもう、半狂乱になったように頭を振った。
「悟のおちんちんでぐちゅぐちゅしてっ！めちゃくちゃ突いてっ！奥にいっぱい、いっぱいせーえき出してっっ！」
「よくできました」
ちゅ、と首筋にキスをされて、悟と繋がったまま身体をひっくり返されて正常位になってぎゅうと抱きしめられた。そしてだらしなく開けたままの俺の口に悟が噛みつくようにキスをしたかと思うと、めちゃくちゃに腰を振り出した。
今までのゆっくりとした動きとは打って変わって俺が求めていたその動きに、息ができなくなる。
「友希、あつい、溶けそう」
「あっぁっんんっ、んうっ、ひっ、ああんっ」
「可愛い、」
そう呟くのが意識の向こうで聞こえた。
「友希、大丈夫？」
「ん・・・、あ、悟・・・」
俺はほんとに意識を失ってしまったらしい。気が付くと悟の腕に抱き締められて、背中をぽんぽんと撫でられていた。ぼんやりと目を開くと、相変わらずの男前がにっこりと笑っていた。
ちゅ、と額にキスをして、そのままバードキスをされる。
リップ音が心地よい。
「身体、大丈夫？ごめんね、無理させて」
「ううん、全然へーき」
体は綺麗に拭かれていて、少しだけ後処理もされてるのがわかった。「あとで一緒にお風呂入ろう？」って悟が笑った。
「悟・・・」
「ん？」
「変な事、言って、ごめん」
「変な事？」
「・・・うん」
なんだかもう、反省しかない。勝手に嫉妬して、疑って、もう一緒におれんって言い放って、でもほんとは離れたくなんかなくて。なにがしたいのか、さっぱりわからなかった。きっと悟はもっと迷惑だったはずだ。なのにこんなに優しく笑ってくれる。
「もしかして、めっちゃ嬉しかったこと？」
「嬉しかった？」
「うん。やって友希、めっちゃ可愛いことばっかり言うんやもん」
「え」
「なあんも心配せんでええよ。僕が友希の傍から離れるなんてこと、絶対ないから」
「・・・絶対？」
きゅ、と手を握りしめたらそれが悟に直ぐばれてその指にキスされた。
「なあ、友希」
「・・・ん？」
「僕、こっちに引っ越してきてええ？」
「え」
「僕の帰ってくる家は、ここやと思うねん」
「悟」
「一緒に暮らそう？」
「・・・」
「ね？」
ほんとはずっと一緒におりたかった。不規則な仕事の悟を帰すことで、自分の知らない時間を作ることで不安を隠そうとしてた。でも、バレた。悟はきっとそれに気づいた。
「うん」
「ほんまに、友希、可愛い」
「うん、うん」
「聞いてる？」
「うん」
ぽろぽろと溢れ出す涙を、悟がずっと拭ってくれた。
俺はこんなカッコいい男と一緒に暮らすことができるなんて、世界一の幸せ者だ。
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