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歩く 4
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「あれって、最初は、出るの嫌だって思ってたけど、負けると悔しいんだよね」
「じゃあ、今年リベンジしろよ、俺は、彼氏役で出てやるから。サービスでキスくらい披露して優勝を狙おうぜ」
潤が彼氏役で、僕が女装……。
想像して、嬉しい、と思ってしまった僕は、道を踏み外しかかっているのだろうか?
「そんなことしたら、それこそ、僕、上級生に違った意味で狙われちゃうよ。潤の恋人と思われたら、生意気だって妬まれて吊るし上げられるって」
「それはないな。瑤の可愛いさにみんなが気付くだけのことだよ」
潤が、僕の手をぎゅっと握った。
僕は、嬉しくてどきっとした。
潤に可愛いと言われると、倒錯的な快感が身内にきざした。
けれど僕は、すねて見せた。
「嫌だよ。二年にもなって、なんでそんな罰ゲームみたいなことやらされなくちゃならないの?」
「だって、悔しかったんだろ?」
「それはそうだけど、一年の子のが可愛いに決まってるよ」
「そうとは限らないさ」
「そんなこと言うなら、潤が出てよ」
「俺は、もう似合わないよ」
「そんなことないよ、たぶん少し男っぽいのが逆に妖しいって」
「そんなの誰だってそうだろ。今だに幼い瑤のが希少価値が高いんだから瑤が出ろよ」
「幼くないよ。背も伸びたし、声も変わっているし」
「その他の変化は今夜チェックだな」
「その他だって……ちゃんと成長済みだよ」
「期待していいのかな?」
「どんな期待?」
「俺をちゃんと気持ち良くしてくれるのかな?」
僕は、よくわからないので黙っていた。
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