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確かに、俺にとっては緊急時だった…
だって、要のドラマが最終……
ハッっとして思わず胸ポケットの携帯で時刻を見た。
(終わってる…)
「ちょ…君、オレの言い方そんなにキツかった?それとも泣くほど痛いの?」
今度は慌てた口調で言う彼の言葉に、俺は自分が泣いていることに初めて気がついた。
アイドルのドラマを観れなかったくらいで高2の男が泣くなんて…
でも…
でも…
何でか涙は止まらない。
「いや、オレはそんなに怒ってないよ…ただ、あんな自転車の乗り方は止めた方がいいと思うから…」
俺が泣いているのは自分のせいかと、あたふたしている彼になら本当のことを言っても引かれ無い気がして俺は「大好きなアイドルが主演しているドラマが最終回で…それを観るために急いでました…ごめんなさい」そう言って頭を下げた。
「もしかして…そのドラマの主役がカナメってアイドル?」
彼の声が低い…やっぱ男の俺が男の要を【大好き】と言った時点でアウトだよな…
後悔しても遅いけど…
「君は芙舞季(ふぶき)の葉山要が好きなんだ…」
彼の口からグループ名や要のフルネームが出たことに驚く…
でも、芙舞季は誰でも知ってるアイドルグループだし、要はドラマに多数出演しているから知ってても不思議じゃないよな…
「は、はい…」
今更 違うなんて言い訳が通る筈も無いから俺は素直に頷いた。
「要に……会いたい?」
「え? 」
突然の問いに俺は目の前に居る要の声に激似の謎の男をただ見詰めるしか無かった。
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