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赤葦氏による推理。にしおりをはさみました!
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赤葦氏による推理。
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「とにかく、この件は俺に任せてください。色々考えて、進展があったら伝えますから。」
と、赤葦は言い残してこのときはお開きになった。
頼もしいというか、怖いというか…とにかくすごい後輩だ…。
今ここで俺はなにができるというわけでもないので、素直に従った。
その何もできない自分が腹立たしいやらなんやらで悲しくなったのも事実である…。
「木葉さん。例の件で話があります。部活後にお願いします。」
赤葦からメッセージが届いたのは話してから2日後であった。
なにか思いついたのか?早すぎるだろ…そう思いかけたが、木兎への対応も0.5秒で
判断する男だ。できても不思議ではない…
木葉は、わかった。と短文を打って返した。
部活が終わり、部室の椅子に座る。
「俺はあのあと、木葉さんが言っていた高校生について情報を集めてたんです。それで、わかったことについていくつかあるので今日話すことにしました。」
「まず、紺の学ランでピンときました。この辺りから考えると、隣町の高校かと。
あの学校は一定数のガラが悪い輩がいるのは聞いたことがあります。」
赤葦は淡々と話し、推理する探偵のようで木葉は聞き惚れていた。
「3人組で素行が悪いのは限られてくるんで、すぐにわかりました。
きっと、この人たちじゃないですか?」
そう言い、赤葦はスマホを取り出し、3人組の顔が映った写真を見せた。
「そ、そうそう。この3人だ…。っていうか、推測だけでここまでたどり着くのは早すぎだろ…どうやって情報探っていったんだ?」
「最近はSNSという便利なものがあるんですよ。名前と顔が分かればこっちのモンなんですよねぇ…」
赤葦がニヤッと笑いながら言った。どことなく悪い顔だ。木葉はちょっと笑えた。
次の瞬間、赤葦は真剣な表情に変わり、机に手を置いて体重をかけ、顔を少し近づけで言った。
「そこで、もう一つ大事なことが分かりました。この3人は、ウチの学校のある女子と関わりがあります。」
「そ、そうなのか…。それで…?」
「女子の友達には結構メイクをした茶髪の巻き髪の人がいます。…おそらく、最近木葉さんと接触した人では?」
木葉はすぐに合点がいった。パズルのピースが完成したかのように。
「つまり…あの告白が原因…?」
「そうです。…あの人は告白をして断らない男はいない、と豪語してると聞きます。
SNSでもそんな感じのことを言っていました。想像するに、木葉さんに断られてプライドが傷ついた、だから嫌がらせしてやる、そういったところでしょうね。」
「そんな…ことで…?」
「そんなことで、です。どこにだっているんですよ。くだらないことで人を恨む奴が。」
こんなくだらないことで、俺と赤葦を陥れようとしてたのか。そう考えるとどうしようもなく
怒りが湧いてくる。
無意識のうちに握りこぶしを作っていた。
「気持ちは分かりますが、いま怒っても仕方ありません…。落ち着いてください…」
「っ…そう、だな…」
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