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大丈夫、か……? side.千尋にしおりをはさみました!
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大丈夫、か……? side.千尋
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侑紀さんを自宅に送った後、自分も家に帰る。
帰るとそこには翔太がもう帰宅していた。
「おかえり、千尋。どうだった?」
どうだった?とは打ち合わせのことだろう。
「うまくいったよ。ただ…。」
少し、柊に疑問を感じた。
もしかしたら―…。
「話は後で良いから先に風呂入ってこいよ。入れといたから。」
確かに夏だから汗ばんでいて汗を流したい。
話も長くなるからそうしよう。
「分かった。入ってくる。」
シャワーを浴び終わり翔太とささやかな酒盛りをする。
「千尋、あんまり飲むなよ。明日も仕事だろ?」
「わかってるって。」
俺はあまり酒に強くない。
翔太もそれを知っていて飲む量をめざとく見ている。
でも、酒の力に任せて言ってしまいたかった。
「柊が、侑紀さんのyu-ki*に違和感を感じてると思うんだよ。」
そう、それがずっと気にかかっていた。
「俺のメイクは、完璧だっただろ?」
にうん。それは完璧だった。」
「…………お前、そんなに飲んでないよな?なんでそんな、素直なんだよ。いつもは酔ったときかへにゃへにゃになったときしかそんなこと言わねぇくせに。」
翔太が俺の飲んでいた酒を見る。
「お、お前これ、俺の酒じゃねぇか。お前のより度数が高いから飲むなって言ってんのに」
コップに残った酒を飲み干すと翔太が目を見張る。
「おい、大丈夫かよ?」
「らっえ、ひんふぁいなんらもん。しゅーにばれていままれのゆーなひゃんのがんばりとかだめになっちゃったらっておもうとこわいんらもん。」
一気に酔いが回り呂律が怪しくなる。
酔いで赤くなった顔、赤らんだ目元、潤む瞳。
翔太の理性を壊すのさ容易かったらしい。
「俺のメイクは完璧なんだから大丈夫だ。侑紀くんも上手くやるだろ。それにお前がついてんだから。安心しろ。」
強く抱き締められながら耳元で囁かれた言葉に安堵した。
―しょーたがいうから、らいしょうぶらよなぁ…。
翔太の温もりを感じながら俺はいつの間にか眠りに落ちていた。
この不安がこの先的中してしまうことも知らずに。
そしてそれが俺の予想してたものとは少し違うこともまだ、しらない。
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