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「盛り付けお願いできますか? 僕、机周り少し片付けてきます。」
「うん、ありがとー」
そう言ってリビングへ向かった。片付ける意味合いも一つあったけど、本当は違う。
夜人さんから見えない所まで歩いてから一息ついた。
さっきから心臓がうるさい。夜人さんに絆創膏を貼ってあげたあたりだろうか。
今日の夜人さん、雰囲気がいつもと全然違うくて、髪もサラサラしてる感じだったし、なんかすごくいい匂いもした。。
あー考えちゃダメな気だっ!
よく分かんないけど顔が熱い。。
忘れろ忘れろ忘れろ!
きっと気のせいきっと気のせい気のせ………
「盛り付け終わったけどー…?」
「わぁあっ?!!」
「え??」
びっくりし過ぎて、顔の熱が冷めるどころか更に上がっていった。咄嗟に顔を覆った。
「い、いきなり声かけないでください!!」
「あ、うん。ごめんね?」
阿呆だ、何を切れてるんだ僕は。。悪いのは自分なのに。
「…すみませんっ。大きな声出して。。盛り付けありがとうございます。すぐ片付けるんで食べましょうか。」
夕飯を食べ始めたものの、僕は何を話していいのか分からなくなって、無言が続いた。
「あ、そういえばね。」
先に話始めたのは夜人さんだった。
「…これ、良かったら。」
そう言って小さな紙袋を僕に差し出した。
「開けてみて。」
言われたとおり開けてみると、中にはラベンダーをモチーフにしたヘアピンが入っていた。
「それ、今日たまたま見つけたんだけどすごく綺麗だったから旭クン好きかなって思ったんだけど、どうかな?」
「…可愛いですっ、凄く。ありがとうございますっ!」
「ふふ、気にいってもらえたみたいで良かった。ささやかだけど……いつも美味しいご飯作って貰ってるお礼。」
「そんな……、僕は別に…っ。」
あ、……れ。。?
なんで泣いてんだろ、僕。。
「わ、あの、ごめんなさっ…な、何でもないですからっ!」
上手く言葉が出てこなくて、もどかしく思っていたら、夜人が何も言わずに優しく頭をなでてくれた。
「あ、…ありがとうございます…。」
「いいえ」
触れられた頭が熱を持ったように、いつまでも温かい気がした。
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