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1にしおりをはさみました!
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「………山城って、誰にでもそんななんだ」
ポカンとしていた優都が思い出した様に呟く。
「え?」
謎の発言に聞き返すと、より謎の深まることになった。
「俺は家にすらも上げてくれないのにね」
自分で言って泣きそうになっている優都。
「これは……修羅場ってやつ?」
自分の仕事机に腰掛けた成宮が机に肘をついて、何故か嬉しそうに言う。
「ぇ………ぁ」
僕を押し倒したまま呆然と優都を見ていた七瀬がやっと口を開いたが、そこから溢れるのは辛そうな擦れ声だけ。
「お、、王子。僕は別に山城が好きな訳じゃなくて……」
やっと吐き出した七瀬の言葉に、優都は耳も貸さずに七瀬を睨む。
さすがの僕も七瀬が可哀想になってきた。
「七瀬。降りて」
僕の言葉とほぼ同時に溢れ落ちた七瀬の涙。
ゆっくりと僕から降りた七瀬は僕の横に腰掛ける。
「優都、完全な誤解だよ。七瀬は僕のこと嫌いだし、さっきだって首締められてて」
「なんで山城がそんなこと言うの?俺の誤解といてなにがしたいの?意味わかんねえ」
キレモードの優都は聞く耳を持たないようだ。
いつもの王子様モードしか見ていない七瀬は恐怖と悲しみで、溢れた涙を止められずにいた。
「こいつ、優都のこと好きなんだって。だから僕のこと嫌いって言ってた。話くらい聞いてやれよな」
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