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親友悪友腐れ縁?![03]にしおりをはさみました!
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親友悪友腐れ縁?![03]
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そんなことを頭の隅で考えていると、巽の声が耳に入ってきた。
「じゃあ、さっそくさっきの回答だけど。俺が結構モテるのに女性と付き合った話を聞いたことがない。というより、付き合ったとしても長く続いてない」
「なっ?!」
咄嗟になんでわかったんだ、と言いそうになったが、なんとか堪えた。
「んで。最終的にたどり着いた答えが…俺が不感症なんじゃないかと思った。…違うか?」
「うっ…」
見事に当たってるし。
なにをどうやったら、そんなにスラスラと言葉がでてくるんだよ。
「当たってる?それともハズレ?」
答えを確認するためなのか、巽の顔がだんだん近づいてくる。
ぐわ~っ!
にんまりとした顔を近づけるんじゃねぇっ!!
マズイ。
ひっじょーにマズイですよ奥さん。
ここで正解を認めたら、アイツの言うことを聞かなきゃいけなくなる。
それだけは、ごめんだ。
けど、だからって嘘ついてバレてペナルティーくらうのもイヤだ。
どうすりゃいいんだー!
ん、待てよ?
「徹?」
ようは嘘ついたってバレなきゃいいんだよな?
ポーカーフェイスしつつ、嘘だってことを巽に悟られなきゃ問題ねぇじゃん。
「フッ…。ハズレだ。残念だったな、巽」
咄嗟にポーカーフェイスをかましてみた。
上手く誤魔化せるか、微妙に心臓がドキドキしている。
「…そうか」
お、意外とあっさり引いてくれたぞ。
これはもしかして…オレの勝ち?
「じゃあ今回の賭けはオレの勝ちってことで。ワックバーガーのデラックススペシャルバーガー楽しみにしてるぜ~」
ポーカーフェィスがバレるのもイヤだったから、さっさとその場を立ち去ろうとした瞬間――。
「ちょっと待て」
「へ?うわっ!」
ぐいっといきなり胸倉を掴まれた。
「徹クン。ひとつ尋ねたいんだけど…。じゃあ、あのときキミはいったい何を考えていたのかな」
「そ、それは」
ああ。
にこやかすぎる笑顔がかえってコワイ。
「すぐに答えられないってことは…さっきの嘘だろ」
げー。
やっぱりバレてる。
「そ、そんなことねーよ」
こうなりゃ、とことん嘘をつくしかない。
…巽相手にどこまで通用するかわからないけど。
うわっ…。
自信ねえ。
「俺言ったよね?嘘ついたらペナルティだって」
「だ、だから嘘じゃねーって」
「へぇ~。まだシラ切るつもりなんだ」
ぎゃーっ!
巽、マジで怖ぇっ!!
「…すんません。嘘つきました」
「わかればよろしい」
素直に謝ると、パッと身体を離してくれた。
「じゃあ、賭けは俺の勝ちだな」
「…なんでオレが嘘ついてるってわかったんだ」
納得がいかない。
確かに、巽とは昔から仲が良かったけど、たったそれだけで他人の考えていることなんてわかるもんなのか?
どう考えたって普通ならあり得ない。
「――…どうしてだと思う?」
「知るか」
オレの返事に軽くため息をつきながら、くしゃっと髪の毛をいじる。
「女の子をナンパするための策は思いつくのに、どうしてそれ以外に頭が回らないのかねぇ」
「んなもん、興味がないからに決まってるだろ」
「うわ~。そこで言い切るお前もお前だよ」
「…ほっとけ」
どーせ、オレは巽みたいに他人のことに気が回らねーよ。
「ま、いいけどさ。さて、約束通り俺の言うことを何でも聞いてもらいますよ~」
「くそ~。なんかムカつく」
「ちなみに嘘までついたんだからペナルティも含めて、な」
ニヤリと笑う巽。
ぞぞぞぞぞ。
さっきのも凄かったけど、いまのはもっと怖い…。
なーんて弱みを見せても仕方がない。
ここは潔く負けを認めてやろうじゃないか。
[2015/01/11] 新規投稿
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