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118.✩片付けにしおりをはさみました!
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118.✩片付け
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✩✩✩✩
『取られる』ってよく意味が分からなかったけど、楓さんに俺が他の人と仲良くしてたらどう?って聞かれたとき、心がモヤってした。
ただ想像しただけでモヤモヤするんだから、実際に楓さんが他の人とそうやってたら心がどす黒くなるのも当たり前か、って変な方向に納得した。好きな人が自分以外を見ているなんて嫌だ、醜い嫉妬だな、って思ってたけど、楓さんもそういう風に嫉妬するって知ってなんだか嬉しくなった。
楓さんはお姉さんをあまり歓迎していないようだけど、俺は楽しみだった。俺の知らない楓さんを知ることができるかもしれないから。
それに、本当に心配ないと思う。
俺はお姉さんのこと忘れてるし、初対面の人にグイグイいけるほど社交的でもない。
だから、お姉さんが来ることはそこまで心配するようなことじゃない。
そう言ったら楓さんは複雑そうな表情で笑った。
「旭ー、そのダンボールはこっちね」
「はーい」
翌日、俺が学校から帰って来ると楓さんが寝室のウォークインクローゼットを片付けていた。
お姉さんが帰国するまでにゲストルームを使える状態にしなくてはならないらしい。ゲストルームに置いてある荷物をしまうスペースを確保するために、今こうしてウォークインクローゼットを片付けているわけだ。
改めて思ったけど、ダンボールが本当に多い。
ゲストルームの隅にもダンボールが積んであった気がする………。
当然この前俺が漁ったときに発見した物も出てきたけど、楓さんは何食わぬ顔でそこら辺にポイッと乱雑に置いていた。
「楓さん、これは?」
「ん、何それ、中身なにが入ってる?」
奥から出てきたこの水色の箱は他のやつと違って何も書いてない。
揺すってみるとガチャガチャと軽い音がした。そんなに重くないし楓さんの機材って感じでもない。
「何だろ、分かんない。開ける?」
「そうだな。同じようなやつは一箇所にまとめて置いときたいし。開けてみて」
楓さんの許可をもらったからさっそく開けてみると、中には色も形も様々な何だかよく分からないものが入っていた。
試しに一番上にあった輪っか状のものを手に取ってみる。
「………首輪?」
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