アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
174.✩彼のおねがいにしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
174.✩彼のおねがい
-
✩✩✩✩
楓さんにお姫様抱っこされて寝室に運ばれた。あまりにも涼しい顔で軽々と持ち上げられたから男としてちょっと傷ついた…。楓さんは別段鍛えているわけじゃない。俺ってそんなに軽いのかな…。
そんなことを考えていたらぽいっと手荒くベッドに投げられて、投げるなんてひどい、と抗議をしようとしたら楓さんが馬乗りに跨ってきて押し倒された。
「バイトだけじゃなくて、俺とのセックスも頑張ってくれるよね?」
「へ?」
「頑張ってくれないの?」
「が、頑張る……けど、っん……ふ、ぁっ」
楓さんの整った顔が迫ってきて目を閉じるとキスされる。ニットに入ってきた楓さんの手が臍から上へ上へとゆっくり上がってくる。キスで入りかけていたスイッチが楓さんに肌を撫でられて完全に入った。
「楓さん……キス、もっと……」
「……可愛いね。いっぱいしようか」
「んんっ……は、あ……ん……ん、んっ……」
角度を変えて何度も唇が重なって、頭がぼーっとしてきた。だんだん深くなるキスの気持ち良さに身を任せて、楓さんの背中に腕を回すとさっきよりも楓さんが近づいてくれた。
キスしてる最中はずっと視線を絡ませたままで、楓さんの瞳に情欲の色が見え隠れしてくらくらした。
「キスだけでもう勃ってるの?早いね」
「……っ、だって……最近、してなかった、から……!」
「自分でも?」
「……し、してないよっ!それに自分でするより……、っ………」
「自分でするより、なに?」
自分でするより、楓さんにしてもらった方が断然気持ち良い、なんて本人に直接言えるわけがなくて……。自分で抜いたことは、正直一度もなかった。
日常生活でそういう欲求が無いわけじゃないけど、楓さんを想って自分の手で慰めるくらいなら、楓さんの手でしてほしい。それだけだ。
うっかり口を滑らせて、そんなこと伝えて万が一にでも気持ち悪いって思われたら、絶対に立ち直れないから言わない。
なんでもない、と誤魔化すと楓さんはふうん、と面白くなさそうに言った。
「ま、いいや。そうそう、旭におねがいがあるんだけど……」
「おねがい?」
旭にしかできないことなんだ、って付け加えられて、なんだろうと思っていると、楓さんは俺の耳元に顔を寄せてそのおねがいとやらを囁いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
174 / 322