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26-3side獅琉にしおりをはさみました!
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26-3side獅琉
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部屋を飛び出してきた獅琉は家の中庭でタバコを吸っていた。
麗の前では決して吸わないと決めていたし、麗が来てからその本数も減っていたが吸わずにはいられなかった。
この中庭は麗の部屋にある窓からも見える。
カーテンを開けることはほとんど無かったが、麗が季節を感じられる様に...と手入れはさせていたため常に季節の植物が植えてあった。
しかし綺麗な庭を見ても獅琉にとっては麗がいないとの意味も持たない。
「...んなんだよ、クソ...っ」
迎えに行けるもんならとっくに迎えに行ってるっつーの...
「バカ朧は何してんだ...」
はぁっ、と深いため息を吐いてその場にしゃがみこむとすぐ後ろから声が聞こえた。
「あ?バカって失礼じゃねーの?」
反射的に獅琉が振り返るとそこにいたのは待ち望んでいた相手、黒葛朧。
「おま...いつの間に」
「うんうん。ここのセキュリティ、少し甘くね?俺でも簡単にここまで来れちゃったネ」
「いや...それより、麗は...っ?」
「そうそう!それだよソレ!麗クン...ちょーっと厄介な所にいるっぽい」
「どこにいるか...分かったのか...」
「うん、一応...ね?」
今すぐにでも助けに行きたい。
ばくばくと鳴る心臓を落ち着かせるようにゆっくりと黒葛に訊ねる。
「麗は...何処に...?」
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