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従兄弟どうしにしおりをはさみました!
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従兄弟どうし
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トモは言った。
「いや、聞かれるからさ。昴は、どんな女性が好みか知ってるかって。今度から、ジュン君を思い浮かべて答えよう」
「もう、ほんとのこと言っちゃっていいよ。男とつきあってるから無理って。それに俺、別に潤を好きなわけじゃないから」
昴は、投げやりに言った。
「こんだけイチャイチャしといて好きじゃないか」
トモは、あきれた。
「性格は好きじゃないってこと?」
「そうだな。こういう浮気で八方美人なタイプは無理」
「ひどっ!」
潤が言った。
「じゃあ、容姿をジュン君で答えとく」
「鏡見て答えといて」
「こんな感じですって、自分を指差すとか?」
「それが早いか」
昴が言った。
「おい、やらないならロープ解けよ」
「やだね」
トモは言った。
「なんでだよ」
「昴の鬼畜野郎」
「なんだよいきなり」
「ジュン君にあやまれよ」
「え? なんで! せっかく弟思いの兄の行動を話して感想がそれかよ」
「そうだよ。お前、なんで弟と寝るんだよ。しかも、子どもの頃から? 無理やりとか。黙って聞いてれば、どんだけ鬼畜だよ。それで反省しているかと思えば、まだやめないなんて。いいかげん、やめろよ。畜生にも劣る行為だ」
「ひどいな。大洗家では、それが習慣なんだよ。たしかに、子どもの頃したことは、まずかったと思うんだよ。だから、今でも償っているつもりなんだよ、これでも。毎日、潤のために、食事作ったり、洗濯したり、掃除したり、買い物したりしてるんだぜ? まあ、自分のためのついでではあるけど、それにしても、量は二倍だから」
「まあ、それは、えらいと思うよ。俺も越してきたいくらい」
「やだね、トモは自分でやれよ。俺に食事作れ。掃除しろ」
「なにその扱いの違い」
「だから、潤には、悪いことをしたとは思ってるの、これでも」
「でも、相変わらず無理やりしてるんだろう? 償えば、なにしてもいいわけじゃないぜ? 行いをあらためろよ」
「だから、トモを彼氏にしたんだろ。潤にしなくてすむように」
「だよな。で、気になるんだけど、どういうことだよ、さっきから、実家がどうのこうのって」
「とにかく、大洗家では兄弟で寝ることは悪いことじゃないんだ」
「悪いことだよ」
「そうなの?」
潤が聞いた。
「そうだよ、普通は兄弟で寝ない」
「えっと」
「あー、あのな、俺と潤は、実の兄弟じゃないの。従兄弟同士なの。だから、別にいいの!」
「そうなんだ?」
トモにとって、その話は初耳だった。
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