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愁にしおりをはさみました!
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愁
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薄暗い室内に響く緩い水音と激しい息づかい
畳を引っ掻く自分の爪とひきつった喉から絞りだされる乾いた音。出したくないのに体を奥から揺さぶられるとためらいもなく声があがる。
「愁、お前は本当にどうしようもない体だな。これは罰なんだ。仕方なくやっているんだよ。聞いているのか?」
背後から一層強く揺すられた体は、かくかくと頷いて強請るように白い背中をそらす。
「ごめん…なさい。兄さ、ん。ごめんなさ、い」
何度も何百回も呟きながら揺さぶられて前を乱暴に擦られる。痛みに細い喉から音にならない声が漏れて、その瞬間に髪をつかまれ限界までそらされた
「お前の母親は淫売で父さんをたぶらかした。その血を愁は継いでいる。わかるよな?この行為はお前の淫乱な血を慰めるためだ。決して他人に知られてはいけない。お前に汚れた血が入っている事がばれてしまうからな。俺だけがお前の汚れた体を抱いてやれる。」
どろりとした黒い瞳から憎しみが流れてくるみたいで恐怖と血のにじんだ乳首の痛みにぼろぼろと涙がこぼれた。
僕には汚れた血が流れている。
兄さんは僕をこんなにも恨んでる。
誰からも嫌われて当然の存在だ。
あんなに優しかった兄さんをこんな風にしてしまったのは僕なのかもしれない。
繰り返される兄弟での性行為に正しい判断はとてもできなくて、ただただ悲しかった。
「さあ言えよ、いつも教えてやっているだろう。きちんと言うんだ!」
背後から打ちつける音がだんだん激しくなって、首をしめられる。窒息するほどではないけど恐怖心を煽るには充分な強さで。
「ぼ、ぼくは、兄さんの、ど、奴隷です。い、んらんな体に…ご、ご褒美をく、ください。」
その言葉に背後から打ちつける速度は早くなり、一層激しく突き上げられる。まるで突き破って内臓まで串刺しにしようというかのように。
息が苦しくてだんだん意識がとおざかる。気を失えばしばらくは解放される。
怖い。早く。はやく。
「…なさい。ごめんなさ、い」
小さな唸り声と共に体の奥に熱を感じて、僕は意識を手放した。
あのままずっと意識を取り戻したくなかった。
現実は冷たいし情けがないから。
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