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18歳以上ですか?
02にしおりをはさみました!
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02
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「尚も大変だよな。蓮ってなんであんななの?」
蓮が去った後、部屋も同室でクラスでは一番仲の良い益川勇人(ますかわはやと)が引きつった笑みを浮かべながら俺の所にやってきた。
これも毎度の事。蓮が俺の所にいる間は近付くのが怖いとかで近寄らない。
巻き込まれたくないだけなんだろうけど、どうせ後で連が部屋に来るから嫌でも巻き込まれるんだけど。
「あー、アレな。色々あんだよ。アイツにも」
「何か知ってんの?」
「まあ、伊達に友達やってる訳ではないので」
嘘だ。
当たり前の様に蓮を知った風に言ったけど、本当は何も知らない。
ここは中高一貫校で、勇人は中学から一緒だけと、蓮は小学校から一緒だった。
何故かクラスも外れる事はなく、常に蓮は俺の隣に居た。
離れる様になったのは高校に進級してから。クラスも別になり、蓮から話し掛けて来るのは何故か毎週金曜日と土曜日だけ。金曜日は告白した事と結果を報告しにきて、土曜日は次に告る相手の趣味の付き合い。その日以外は俺から話し掛けない限り、蓮からはここに来ないし部屋にも来ない。
何で蓮が恋人を欲しがっているのか。何故、告白するのが毎週金曜日なのか。
俺は、何も知らないんだ。
「なになに?教えてー!」
「他人から人を詮索するもんじゃないだろ」
「相変わらず冷たいなぁ尚は。俺はこーんなに尚が好きなのに!」
俺の後ろに来たかと思えばいきなり抱きついて来た。ここ最近勇人のスキンシップが多い。
特に気にするでもなく、俺は帰る支度を始めた。今日は晩ご飯を作る当番だから買い物に行かなきゃならない。
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