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平凡は訪れない。にしおりをはさみました!
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平凡は訪れない。
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「そんなん全然痛くねえっ!お前のカスみてぇな蹴りなんてよける必要もねえよっ!!」
金髪はそう言うと逃げることなく男を煽った。
「あ゛ぁ?なんだと?」
男は頭に血が上り顔を怒気で滲ませている。
そして再び足を振りあげ金髪の腹に蹴りを落とそうとする。
「…ッチ、あの馬鹿…!」
止める事を考えていたがこうなってしまっては間に合わない。
ガッ…
「………え?」
男の蹴りが金髪に当たる事はなかった。
「………ってぇな…」
僕は直前で金髪と男の間に割り込み、倒れている金髪を組み敷く様な体制をとった。
ガラ空きになった僕の背中を男は蹴りつけてきたのだ。
「な…誰だてめえ!?」
男は関係のない奴を蹴ったことに焦りを感じているようだった。
いくら馬鹿な高校でも暴力沙汰を起こして何もないところなんてない。
しかし僕は普段喧嘩なんて無駄な体力を使うものをしないので…男に蹴られた背中は痛みで悲鳴を上げていた。
「早く行け…こんな騒ぎ、誰が来るかわからないぞ?」
痛みに顔を歪ませて言うと格好がつかないのでなんとか男に頬をつりあげて僕は言う。
「くそっ、今度会ったら覚えておけよ男女??…」
男はそう捨て台詞を吐いて走っていった。
…一昔前じゃないのか?
とりあえずなんとかなったので僕は押し倒している男に顔を合わせようと正面を向く。
「……っ…!」
僕はその姿に驚く。
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