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本当の優しさby栗橋にしおりをはさみました!
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本当の優しさby栗橋
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ピピピピピ
「ん…う?」
目覚ましを止める
「あ?…まじかよ、こんな時間か?」
いくら休日でも
起こしてくれよなぁ
「起こしてくれよ、はる…」
しんと静けさがそこにはあった
「…なに、言ってんだか、俺は」
ー佐知の家に泊まるー
そう、連絡が来て
俺は蒼先輩を送った後
1人で部屋に帰ってきた
追いかける事すら、俺はできなかった
追いかけて、何を言えばいいのか
わからなかった。
『もーっ、いい加減起きろよっ』
昨日まで隣にいた存在が
今はもう、いない
台所には、昨日のご馳走が残って
食べる事のなかったケーキのクリームは
すっかり溶けてる
『今日は、卵焼きー!!』
卵攻め少し飽きてたんだよ。
でも、春斗が作ってくれたから
「実家、呼ばれてたんだっけ…」
そうだ。
今日は居酒屋仁に来いって言われてたんだよな。
着替えるために、箪笥を開ける
「?あれ?こんなの持ってたっけ?」
俺の好きなブランドのネクタイ。
買ったっけ?
うーん…
『仁!』
にっこり笑った春斗の姿が浮かぶ
春斗?
「そ、か。春斗の…」
プレゼント、用意しててくれたのか?
直接渡す事もできないと思って、こんな風に置いておいたのか
その姿が頭に浮かんで
ツキンと、胸が軋む
『さよなら』
取り返しのつかない事をした
春斗を傷つけて
前みたいに、何もかもを諦めたような顔をさせた
好き、と伝えても
全く信じてもらえなかった。
「…いか、なきゃ」
今は佐知くんの所にいる。
少し、時間を置いたら、会いに行こう。
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