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せめぎあいにしおりをはさみました!
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せめぎあい
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「…真山……」
名前を呼ぶと、真山の顔が近付いてきて。
目を閉じたら、唇の端にキスされた。
「…ん……」
ゆっくり目を開けて、真山を見る。
至近距離で目が合って、冷たい指先が唇に触れた。
「…ここにして欲しかった?」
意地悪く笑う真山は、わかっててわざと言ってるんだろう。
きゅぅっと胸が苦しくなる。
「…ばか。いじわる…」
確かに、ちょっとだけそう思ったけど。
ちゅーしてほしいなんて、自分の口から言えるわけない。
恥ずかしすぎてしぬ。
「ふふ、可愛い」
「……!」
小さく笑って、すぐに唇にしてくれる真山。
やっぱり触れるだけのキスに、そう言えばまだべろちゅーもしたことないんだった、と思い出す。
やっぱりだめだ、と思い直して、そっと真山の体を押し返した。
「あの、真山…」
「ん?」
「こういうことは、その…もうちょっとあとのほうが…」
「だめだよ。悪いことしたらすぐ叱らなきゃ覚えないんだから…犬のしつけもそうでしょう?」
「犬…!?」
何それ、ひどい。
俺って犬と同じ扱いなの…?
「…ごめん、そんな顔しないで。例え話だよ?」
困ったように笑って、ちゅっと唇が触れ合う。
頭を撫でてくれるけど、ショックだったのと、恥ずかしくていっぱいいっぱいなので、涙が出そうになる。
「ごめんって」
くすくす笑いながら、そっとまぶたにキスされる。
そんなこと言って、また反省してないんだろうな、と思っていると、またちゅーされた。
気持ちよくて、そろそろ許してあげようかな、とかちょっと考える。
「犬、可愛いと思うんだけどな…」
しゅんとして呟く真山。
そういう問題じゃない気がするけど、悲しそうな表情を見ると心が痛くなって、そっと手を握り返した。
「…真山は、犬好きなの?」
「好きだよ?一番好きなのは藤川だけど」
「…………」
もうやだ。
わざと言ってんのかな…。
「…ばか」
「続きしていい?」
「え……」
いや、だめだよ。
流されるな、俺…!
「ちゃんといいこにしてたら痛くないから大丈夫だよ」
「う…だめだって…」
「いいから」
「…っ…!」
ぺろっと服の裾を捲って、俺の体に触れる。
指先が冷たくて、ぴくっと体が震えてしまう。
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