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【番外編】 小栗雅治の独白 9にしおりをはさみました!
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【番外編】 小栗雅治の独白 9
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ホテルについて、チェックインを済ませ、エレベーターに乗り込む。
二人きりの空間。
「ごめん」もうムリ…
気付いた時には、佐藤君を壁に押し付けていた。
理性では抑えきれない何かが俺を乗っ取ろうとする。
「ごめん」俺は、君が欲しくて堪らない…
佐藤君の唇に、引き寄せられるように唇を触れさせた。
う…あ…柔らかい…
なんだこれ?
「ごめん」君を、もっと感じさせて?
しっとりと唇が貼りつく感覚に背筋が震える。
食いついてるのは俺の方なのに、吸い付かれてる感じがするほど。
こんな気持ち良いキス、初めてだ。
深く、深く、もっと深く…
夢中になって貪る。
「チン!」と言うエレベーターの軽快な音が、俺に少し残っていた理性を呼び戻した。
うわ!やってしまった!
彼と距離を取って、これ以上触れないようにしゃがみ込む。
反応した俺自身を見られたくなかったのもあるけど。
「ごめん。酔っ払いの悪ふざけだと思って…忘れて」
俺から、逃げて…
真っ白な君を、汚したくないんだ。
しばらくして、エレベーターの扉が閉まる。
なぜか…彼を乗せたまま。
「どうして、降りないの?」
降りてくれないと困るんだけど?
「…どうして、は俺のセリフです」
彼の言葉に、立ち上がって顔を覗き込む。
何かを宿した強い瞳。
もう…知らないぞ。
エレベーターが俺の部屋の階に着く。
俺が歩き出すと、佐藤君は俺の部屋まで着いてきた。
この扉の向こうに入ったら
俺はお前をもう逃がさない。
泣こうが喚こうが。
そうして、部屋に入って…
扉が閉まる。
バタン。
と言う音と同時に、俺は理性を手放した。
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