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夏の妖怪大運動会 3にしおりをはさみました!
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夏の妖怪大運動会 3
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次の日の朝、清々しい天気の中で行われるLHRでは、種目決めの真っ最中だ。
昨日のチーム分けの結果、第1学年壱組、第3学年弐組、第4学年壱組、第5学年弎組という結果になった。
壱組が3学年集まるという奇跡の結果をもたらした男、不和呼詠は上機嫌で進行役を務めている。
「えっと〜、じゃあ次、チーム対抗しっぽ取りでたい人〜、4人までね〜」
「はいっ!」
「ええっ!?」
元気な声で返事をして、手を上げながら俺の手も持ち上げるという荒技を繰り出した稜に、思わず驚きの声を上げる。
「ほろろ〜?稜ちんと若葉ちんだけ〜?...あ、阿久津くんもね〜...じゃあ俺もでよ〜っと。って事で尻尾取りは決定ね」
「え、いや、いいけど...」
なんで高校生にもなって運動会でしっぽ取りなの?
なんて疑問は、呼詠の呑気な声にかき消されていった。
そういえば第4学年の壱組と同じチームになったけど、右京さんと銀司さんと同じチームだ。
ちょっと嬉しいな〜なんて考えていると、稜と目が合う。
「あれ、どうしたの?なんだかご機嫌そうだね」
そう言ってクスクスと笑われると、また顔に出てたのか、と少し恥ずかしくなる。
「いや、いつもと変わんないよ」
慌ててそう誤魔化しても、稜は気にせずニコニコしてる。
「そんなにしっぽ取り出れて嬉しいの?」
「えっ、う、うん!そう!」
なんか変な勘違いされたけど、取り敢えず話合わせとこう..
「みんなで一緒に頑張ろうね!」
「...そうだな!」
稜には敵わないな、なんて笑いながら、窓の外を見る。
今日の晩御飯はなに作ろうかな
銀司さんの好きな食べ物、まだ聞いてないよね
たまには好きなもの作ってあげようかな
別に、銀司さんの為じゃないけど。
自分の中で、そう小さく言い訳をした。
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