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妖怪化学 6にしおりをはさみました!
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妖怪化学 6
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「ではぁ、一通り説明した所でぇ、やってみましょうねぇ」
と、笑顔で楠先生が圧をかけてくる。
「は、はい」
その圧に耐えきれずに、大人しく指を出して、神経を集中させる。
「大丈夫よぉ。ゆっくり息を吸って、吐いてぇ。余計なことは何も考えなくていいのよぉ。真っ白な自分で、意識だけを指先に集中させて...」
楠先生の言う通りにすると、不思議と気持ちが軽くなり、意識を寄せる。
その瞬間、ピリ...と指先に違和感が走る。鬼になった時と同じ感覚。
....いける。
そう思い、ゆっくりと目を開く。
「......まあ.....驚いたわぁ」
唖然としている楠先生と目が合う。
え?
っと思い、自分の指先を見ると、純度の高い青い炎と黄色い炎と、黒い炎と紫の炎が出ているのがわかる。
稜と阿久津も、驚きを隠せていない。
「....え?」
俺、四つも持ってんの?
え、なに?
俺最強なの?
「...黒い炎と、紫の炎。十朱ちゃん、よく聞いてねぇ。この二つの炎は、200年程前に消滅したと言われる、死の元素と、生の元素よぉ。この元素が存在していた時代でさえ、この元素を【二つとも】持って生まれてきた妖怪は、いなかったのぉ」
穏やかな口用の中に、しっかりと感じられる真剣さと、焦りと、動揺。
どうやら、ふざけている場合じゃなさそうだ。
稜は阿久津の腕にしがみ付き、身体を寄せている。
その姿は怯えている様にも見え、ズキン、と胸が震える。
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