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妖怪化学 16にしおりをはさみました!
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妖怪化学 16
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初めての夜を終え、疲れ切った身体を無理やり転がす。
あの後一緒にお風呂に入って第二ラウンド開始の合図をされ、心も身体もぐちゃぐちゃにされた俺は、銀司さんのベッドに転がっている。
銀司さんの香りに包まれながら、ゆっくりと目を閉じる。
気だるい身体を手放したい衝動に駆られるけど、だめ。
美味しそうな香りが、キッチンの方から流れてくる。
すーーっと深呼吸をして、ふふ、と笑ったりして
今の幸せを噛みしめる。
ああ、すきだ。しあわせだ。
腰が痛すぎて動けない俺の代わりに、今日は銀司さんが夕飯を作ってくれている。
銀司さんの作るご飯、好きなんだよなぁ
何故だかわからないけど、優しい味がする。
そんな事を考えてると、キッチンから、若葉ーっと俺を呼ぶ声がする。
低くて、心地よいその声でさえ、愛おしく思うなんて、俺は病気かもしれないな
「起きれないから起こしに来てー!!」
そう叫ぶと、しょうがねぇなって顔して笑いながら、銀司さんが近づいてくる。
「かわいい若葉も沢山見れたことだし、今日くらいは優しくしてやるよ」
そう言って優しくキスをしてくれる銀司さんにすり寄って、ふふ、と笑みをこぼす。
「俺ね、銀司さんのことめっちゃ好き」
「さっきみたいに、銀司って呼んでくれねぇの?」
ニヤリ、と悪そうに笑う銀司さんに、思わず顔を赤くする。
「....本当、意地悪。」
そう言って拗ねた真似をすると、銀司さんはまた、優しく笑う。
「ははっ....冗談だよ、若葉。俺も好き。この学園に来てくれてありがとう。俺と相部屋になってくれてありがとう。鬼として生まれてきてくれて、ありがとう。」
沢山の( ありがとう )に、不意に涙がこぼれる。ポロポロと転がるその雫を、銀司さんは笑いながら拭う。
「本当、泣き虫だよな。俺が拭いてやらなきゃ、この綺麗な涙は止まんねぇもんな」
「うるせ、ばかぎつね」
「涙声で反抗しても可愛いだけだぞ、泣き虫小鬼」
「うぅ....」
「よし、飯食おう。あ、あと嫁に来い」
お決まりのその言葉に、また涙が溢れる。ずっと否定してたその言葉に、泣き笑いしながらこう返す。
「うるせえ、ばかやろ、婿に来い」
そう言うと、ぶはっと銀司さんが吹き出して、つられて俺も吹き出して二人で笑った。
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