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西洋の鬼 8にしおりをはさみました!
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西洋の鬼 8
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「俺だって、次に若葉が怪我した所見たら、狂う。今回だって、心臓が止まるかと思ったんだ。心配かけやがって」
「ごめんなさい」
銀司さんの言葉に素直に謝ると、優しく頭を撫でてくれる。
「生きてて良かった」
銀司さんが本当に安心したようにそう呟くから
「...こわ、かった」
我慢していた涙が、こぼれだす。
「俺だって、怖かった。若葉がいなくなるんじゃないかって、すっげえ怖かった」
流れる涙を、優しい手でゆっくりと掬ってくれる。
「泣き虫」
「うる、さいッ」
「大好き」
「お、俺だって、俺の、方が....ッむ」
俺の方が好きだ
その言葉は、銀司さんの唇へと消えていった。
全てを守ってくれるような、優しいキス。
「ん....ぅ...」
銀司さん
銀司さん
心の中で、何度も呼ぶ。
愛しい人の名前を、何度も、何度も。
大好きなんだ
狂おしい程に、愛おしい。
軽いリップ音と共に離れていく唇が、もどかしい。
もっと、銀司さんと触れていたい。
「キスだけでそんな顔して、どうなったって知らねえよ?」
「どうなったっていい」
銀司さんが、側に居てくれるなら
「言ったな?」
銀司さんの、オレンジとピンクの混ざったような薄い宝石色の瞳が
怪しく揺れた。
「んぅ....」
引き寄せられた唇が、さっきよりも熱を持っていて
腰に添えられた手から、全てが伝わる。
「....ッ、ぅ」
激しいキスに、甘い声が混ざる。
もっと、そばにきて
もっと、抱きしめて
狂おしい感情が、俺を埋め尽くす。
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