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西洋の鬼 14にしおりをはさみました!
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西洋の鬼 14
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「俺も、若葉がくるまでずっと独りだった。自分で言うのもあれだけど、こんな大妖怪には誰も寄ってこなかった。その癖変な噂ばかり出回り、散々な思いをしたよ。でもお前が来てくれて、世界が変わったんだ。馴れ合いなんて必要無いと思ってたけど、今ではそれが愛おしくも感じられる」
ギュッと目を瞑った銀司さんの、頭を撫でる。
あるく性欲って噂、嘘だったの.....?
確かに、俺がこの学園に来てからそう言うことは一回も無かったし、夜中で歩いて危険な事をしている感じはしなかったけど...
あ、でも人間に毒盛られてたから、どうなんだろう
でもまあ、昔のことなんてどうでもいいや
「銀司さん、いつか、俺の家族になってくれる?」
「......当たり前だろう。子も授かれるぞ。将来が楽しみだ。若葉が嫌じゃなければ、今すぐに夫婦になってもいいぞ?」
そう言って怪しく笑う銀司さんの言葉に、耳を疑う。
「...ん?」
「どうした、若葉」
「え?」
「......」
「ええっ!!?!?!?」
「なんだ、大きい声出して」
「だっ、え...?子も授かれるってどういうこと?銀司さん女の人なの...?いや、そんなわけ...じゃあ俺が女!?いや、えっ!?」
「...落ち着け、若葉。俺たちは人間じゃないんだ。人間には不可能なことだって、出来るんだ」
「.......はあ..、」
「絶対納得してないだろ。大体な、神様だって実際に交わらずとも子を産めるのだから、俺たちにだって出来ないことはない」
「いや...俺たち神様じゃないよ」
「そんな哀れんだ目で見るな。そんな事わかってる。そもそも、両生類の一種にも危機に反した時に、性別を変えられる者がいる。なぜ、両生類に出来て俺たちに出来ないと思う?」
いや....まって....
話が壮大すぎて、全然頭ついていかないんだけど.....
大体俺ら両生類じゃないよ....
ってか妖怪って何類なの.....?
「ばか若葉、しっかり聞け。あまり深く考えるな。俺たちの運命が繋がれた時に、きっと子も授かるだろう。今はまだ、気にするな」
銀司さんのその言葉に軽く頷き、目を瞑った。
もう、考えるのをやめた。
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