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4にしおりをはさみました!
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スウェットをずり下げ ボクサーパンツの中で外に出してくれと主張している息子を掴むと もう完起ちに近く先端が少しテラっていた。ドクドクと脈打つそれは明らかに臨戦態勢で、あのまま続けていたら きっと僅かな刺激で呆気なく熱を放っていた。
抱きてえ。
情けねえ話だけど正直言って 俺はかなり切羽詰まっている。SEXだけが愛情を測る基準じゃねえし、寧ろそれ以外の方が大事だ。真琴は性処理なんかじゃねえ、大切な大切な恋人だ。
分かっちゃいる。だけど…だからこそ真琴を抱きたかった。愛情と言えば聞こえはいいけど これはきっと支配欲、独占欲、そういう類いだろう。真琴を心も身体も俺だけの物にして安心したいんだ。口では何年でも待つとか言っておきながら 所詮は俺もただの盛りのついた雄で、本音と建前の狭間でぐらついてる情けねえ男だ。
さっきの妖艶な真琴が脳裏に蘇る。女の様に柔らかい訳じゃねえし胸の膨らみだってねえのに真琴の身体は俺を煽る。
俺は立ったままで左手を壁につき身体を支え、右手で猛っている陰茎を包むと そのまま腰を前後に揺らした。先走りが垂れて滑りが良くなったそれは どんどん質量を増し、手の中で熱く脈打っている。
『あ…んっ…た くみ… 』
頭の中で さっきの真琴の甘い吐息がループする。
目を瞑ると まるで後ろから真琴を犯してるみたいで俺の興奮も最高潮に達する。
真琴…真琴…真琴…
激しく腰を前後させ 同時に右手も激しく動かす。
気持ちいい…気持ちいい…
「真琴っ!」
名前を叫んでドピュッと勢いよく熱を放つ。便器の中で ユラユラと水面に浮かぶそれを見ながら そのまま今度はゆっくり腰を律動させる。
真琴…真琴…俺の真琴…
熱を放出したばかりのそれは簡単に硬さを取り戻す。長いストロークで 今度は正面から じわじわと真琴を追い上げる。俺ので串刺しにされた真琴が揺れながら目をトロンとさせて俺を見つめてる。
『た くみ… 』
ああ…キスしてえ…
真琴の薄い唇に吸い付きてえな。
大袈裟に喘がない真琴は いつも声を殺すんだ。我慢なんてしなくていいのに 必死に快感に耐える真琴が堪らなく愛しかった。
好きで好きで堪らなかったのに…何で俺は浮気なんて出来たんだろう…。何で俺は真琴を傷付けられたんだろう…。
『匠以外いらない。』
あんなに健気に俺を想ってくれた真琴を俺は…
ゆっくりだった律動は次第に速度を増す。真琴の中の奥の奥、再奥を俺の杭で突き上げるイメージで。誰も知らない俺だけが辿り着けるその場所に 再び熱い熱を注ぎ込んだ。
ドピュッ…
最後の一滴まで絞り出して… ふと我に返る。
あれ…俺、どれ位 ここに居る?
真琴を一人にして 俺 何…してんだ…
慌てて風呂場へ向かう。
「真琴…?入るぞ?」
言いながら風呂のドアを開ける。もう洗い終わったのか、髪の毛を濡らした真琴が 入り口に背を向けて湯船に浸かっていた。
「真琴?」
真琴からの返事はねえ…。
俺は 掛け湯だけして、取り敢えず真琴の後ろに滑り込んだ。真琴は一瞬肩をビクッとさせたけど、少し前に寄って俺のスペースを空けてくれる。
「抱き締めてもいいか?」
耳元で尋ねると コクンと頷いた。ホッとして両腕で優しく包み込むと、トンと俺に背中を預けた。それだけで嬉しくなる。
「ごめん、一人にして。もう、泣いてない?」
真琴の肩に頭を乗せ、小さな声で尋ねる。
少しして またコクンと頷く。
「…嘘つき。」
言うと同時に腕に力を入れ 此方に振り向かせる。
真琴はデカい目に溢れんばかりの涙を溜め、泣くのを必死に堪えようと 口をギュッと結んでいた。
「泣いていいよ、怒ってもいい。隠さないで?全部俺に見せて?」
真琴の言葉で ちゃんと伝えて欲しい。
嬉しい事も、悲しい事も。
鈍感な俺は 真琴の様に察してやれない事の方が多いと思うから…
真琴は視線を俺から反らさないまま左手の薬指を右手でギュッと握り締め 弱々しく声を絞り出した。
「…た くみ…は、こっ…んな っ 俺でも…いい…の?」
ポロポロと大粒の涙を溢し 消えてなくなりそうな位 小さくなって肩を震わせて。
真琴が何を言わんとしているか さすがの俺でも察した。さっき俺を拒んだ事が相当に堪(こた)えてるんだ。自分の身体なのに思い通りにならない真琴。
真琴はそのジレンマと この半年以上ずっと闘ってたんだ。なのに俺はそんな真琴を置き去りにして一人トイレに籠って自慰…
クソッ 俺は真琴に何て台詞を言わせてるんだ!
以前は普通に愛し合えてたんだ。
真琴がSEX出来なくなったのは俺のせいなのに。
真琴は俺を責めるどころか俺に対する罪悪感で今にも押し潰されそうなんだ。
何が心が通じあってるだ!
自分に腹が立ってしょうがねえ。真琴が抱えている問題に本気で向き合おうともせず、焦らねえ、待つ、とかもっともらしい ごたくを並べて結局は逃げてただけだ。
あげく、さっきは暴走して結局真琴を泣かせてる。
これじゃあの時と何も変わらねえ…
俺はあれから何も成長してなんかなかった。
真琴を抱き寄せて 涙を口で吸いとってやる。
涙はしょっぱくて苦かった…
ごめん、真琴、本当にごめんな…
これが正解なのかどうか俺には分からねえ。
真琴の不安を拭える保証も確証も何もねえ。
だけど…真琴にあんな事まで言わせて、もう俺は黙っていられなかった。
真琴の左手を持ち上げ 指輪にキスを落とす。
半年前 勇気が無くて言えなかった言葉
本当の意味でのプロポーズを…
「真琴、籍 入れよう?」
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