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絶望と希望.5にしおりをはさみました!
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絶望と希望.5
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伊織side
「……遥。天宮はどこだ」
ずっと従順な犬のようだった遥が、痛みに震えながらも悲しげな顔で俺を見る。
チリ…ッ…と、その度に胸が少し痛くなった。
「…ッ…!!カハッ…!ッ……ゲホッ……ゲホッ!!」
噎せ混んでいる遥の頬をそっと触れた。
遥の瞳は、俺を見る度に悲しく揺れて…また、胸がチリつく。
立ち上がり俺は、部下に連絡を取る。
「……天宮 桜を捕まえろ。何時もの倉庫に運べ。
そうだな、ギャラリーは大い方が良い。」
「――――――…ッ蔵根さん…ッ…!!」
遥が叫んだが、俺はそれを無視した。
「遥。お前が何をしても無駄なんだよ。」
「蔵根さんッ……お願い!もうこんな事…しないでよッ……!
こんな事したって……蔵根さんは本当に喜ばない…ッ…だからッ……」
「黙れッ……!!」
遥の悲しげな瞳が、俺を離さない。
止めてくれ…どうせ望んだって、叶わないのだから。
「お前は目の前で、何も出来ず……天宮が壊れるのを見れば良い」
そう、愛しい人を本当に手にしたいのなら……
その人を壊してしまえば……殺してしまえば良いんだ。
アネモネ……だから俺は、お前譲りの金髪(太陽)をこの手で殺すんだ。
お前を手にいれるために。
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