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Episode1
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チチ、と雀の鳴き声が聞こえた。朝だ。
手探りで開けた窓から、心地よい風が吹き込む。花の香りと、暖かい太陽が混じっている。春。
耳を澄ましても何の音も聞こえない。
今、俺は家に一人なんだろう。
自分の事なのに、まるで他人事であるかの様だ。自分で取り入れた情報が一つもない事に、最早笑えてくる。視覚的な情報が取り入れられない欠点は、他人から教えられた知識で補うしかなかった。
…俺は普段、拘束と目隠しをされている。目は完全に覆われているけど、拘束具は首輪と手枷足枷だけ。
部屋の時計は一時間毎に短曲が流れる様にしてあるから、それでいつも、時間を把握している。
俺が起きるのはいつも六時。短曲があと十三回鳴ったら、ご主人様が帰ってくる時間だ。
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