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18歳以上ですか?
⑤にしおりをはさみました!
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⑤
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「火神君?」
「‥‥うぉっ‥く、黒子!」
無我夢中で走っていたが急に呼び止められ振り向いた先にはクラスメートでもあり部活の相棒でもある黒子だった。
急ぎの用があったのかと聞かれるも答えずただしかめっ面している俺にそれ以上は何も聞かず「もし暇だったらマジバでもいきますか?」と誘われた。
黒子の誘いに了承し二人肩を並べていきつけのマジバーガーへと足を運んだ。
「バニラシェイクのLひとつで‥‥火神君は何頼みます?」
「あ‥えーとチーズバーガー‥‥五個で」
「‥‥‥今日はあんまり食欲ないみたいですね」
「‥まぁな」
レジ前で注文を頼めば食欲がないと云う俺のチーズバーガーの個数にそんなことないだろうと云う表情を浮かべていたのがすぐ分かった。
いつも通り向かい合わせに座り特に何かを話すと云うことはなく俺はチーズバーガーを頬張る。
すると、珍しく黒子が俺のチーズバーガーをひとつ取っては「僕にも一個下さい」と一言言われたので「ああ」と俺も一言返した。
黙々と頬張っていたハンバーガーを食す俺の速度も段々落ちたことにまた一言黒子が口を開いた。
「‥また青峰君のことですか?」
また、と言われるのは仕方のないこと。
今まで何度となく相談にのってくれていたからだ。
「‥聞いて驚くなよ」
「はい」
「あれだ‥その‥‥青峰と‥黄瀬がラブホに入ろうとしてたんだよ」
ーー無論入るのを確認はしなかったが見た感じ入ろうとしていたんだと今思えば確信がつく。
そんな俺の言葉に黒子は「は?」と口を開け拍子抜けしている。
「‥火神君‥見間違いとかじゃないんですか?」
「ちげぇ!絶対あの二人だった!」
「‥想像はつきませんが君がそこまで落ち込んでいるってことはそういうことなんでしょうね」
黒子自身納得がいっていない様子だったが俺があの二人を‥青峰のことを見間違える訳が無い。
「じゃあ本人達に聞いてみましょうか」
「は?どうやって‥」
「ほらあそこに居てますよ」
ピッと指さされたのは店内のガラス越しから見えていた青峰と黄瀬だった。
あれ?ラブホテルに入ったんじゃないのか、そう思えば頭に疑問符が浮かび上がる。
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