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言葉は要らないにしおりをはさみました!
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言葉は要らない
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俺が岬に甘えてる姿を見て、ため息を吐いた櫻木さんは早々にホテルへと戻っていった
「なんか、悪い事しちゃったね」
「んー、いいよ。たぶん、櫻木さんホテル行って恋人さんと会うはずだから」
「え?そうなの⁉︎」
「あの人さ、地方にいっぱい居るんだって…」
「そういう人なの?」
「寂しがりやなんだよね…1人で居られないって言うかさ…だからと言って、同じ人と一緒に居られないんだって」
「難しい人なんだね」
謎多き人…櫻木さん
俺も、全部は知らない
「でも、良い人だよ。岬も気にいると思う。それはそうと、本当に良いのか?」
部屋を見渡すと、少しずつではあるが荷物が片付けられている
岬の決意は、本気のようだ
「うん、料理教室は何処ででも出来るしさ」
「この家は?」
「売ろうと思う…」
「それなんだけどさ…別荘として残さない?管理の人雇って。だって、ここは岬の思い出のある家だろ?夏とかさ、一緒にここでゆっくり過ごす事も出来るなって思ったんだ」
「そう出来ればいいけど、維持費とか結構すると思うよ」
「それは、ちゃんと俺がやるから。この家、落ち着くんだ…俺の思い出の地でもあるからさ。俺の一方的な我儘なんだけどね」
「分かった。考えてみる」
「うん」
古めかしい佇まいの日本家屋
家の中は、懐かしい香りがする
畳の匂い
飴色に染まる柱
天井の梁がその存在を主張する
「将来はさ…ここで一緒に住もうよ。お互い爺さんになってさ…庭とかに花とか植えて。野菜も。日中は日向ぼっこしてさ」
「いいね…」
畳の上に寝そべり、天井の灯りを見つめた
「あったかい家だよね。俺たち男同士だから、子供は作れないけどさ…この家に負けないくらいあったかい家族で居たい。いつまでも仲良しの」
岬のは、俺の手に自分の手を重ねた
「俺たちは大丈夫だよ。例え子供が居なくても…幸せになれるよ」
「岬と一緒なら、大丈夫」
どちらからともなく唇が重なる
優しく触れ合う唇
「部屋に行こうか…」
「うん」
岬の手を取り、部屋へと誘う
指と指を絡め、ベッドへと互いの身体を沈める
いつもよりも甘い空気が部屋を包む
絡めあう指を離す事なく、唇を重ねる
鼻から抜ける息が、頬をくすぐる
「あれ、したい…」
「気に入ったの?」
「うん」
絡めた指を解き、互いの耳を塞ぎ合う
自分の息遣いすら、快感に変わる
唇を重ね、舌を絡め
卑猥な音に全身が痺れていく
唇を離せば、互いの唾液が絡まり糸のように2人をつなぐ
言葉は要らなかった
服を脱がせあい、互いの身体に手を這わせ
快感を高めていく
窄まりへ指を伸ばせば、早くと強請るようにヒクヒクと収縮を繰り返す
ローションを指に絡め、ゆっくりと中へと忍ばせる
次第に指を増やし、限界まで広げた
ぐちゅぐちゅとかき混ぜる音が響きわたる
仰向けのまま、足を割り開き肩へ乗せると、ゆっくりと限界に近いペニスを沈めていく
浅い呼吸と甘い吐息に、我を忘れそうになる
岬のイイトコロを狙うようにして腰を落とすと、一層高い声が漏れる
しがみ付くように抱きしめ、同じタイミングで一気に登りつめる
互いの名前を呼びあい果てた
はぁはぁとお互いの息遣いしか聞こえない
甘い言葉もない
それでも、心を満たす
見つめ合い溶け合うように抱きしめ合う
心がつながる行為
そんな気がする夜だった
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