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アイツの嫌いな所にしおりをはさみました!
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アイツの嫌いな所
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席が隣同士とかどんな地獄?
あの時15番の紙を取っていたらアイツに一番遠い席になれてたのに。
「なぁーに、ブツブツ言っちゃってんのー?恥ずかしいでちゅよー」
おちょくるように赤ちゃん言葉で話しかけて来た光。
『あ?別に何もねぇしー』
「きゃー!聞いた聞いたぁ?…あ?だってー!怖いよねぇ、涙ちゃん」
「ちゃん付けすんな。早く飯食え、飯」
今は昼休み。
いつものメンバーでご飯を食べている。
授業中は隣のアイツがちょっかいかけてくるせいで全然集中出来なかった。
んで、その本人は今、
「ねぇねぇ、紘夢くぅん。今日デートしなぁい?今フリーなんでしょー?」
「悪りぃ、今付き合ってる奴居るから」
「えーっ!残念ー…じゃあじゃあ次付き合うの予約しとこっかなー」
「3年くらい待つことになると思うけど、それでもいい?」
周りの女の子から言い寄られている。
「凄いよねぇー、あんなに女の子に囲まれてぇー」
「お前も十分凄いけどな」
確かに光も光でモテモテだ。
帰る時によく女の子連れてるもんな。
『だけどさ、よくアレに耐えれるよな』
「ん?何?涼ちゃん女の子苦手だったっけー?おれが付き合ってあげよっかー?」
『違うわ!!いや、予約だとかそういうのだよ。よく耐えれるよなって思って。普通だったら嫌じゃね?自分も相手も』
ああいうの見るとウズウズするというか、正義感が増して動きたくなるというか。
「確かにな。普通なら嫌だろうが黒谷からしたら慣れっこなのかもしれねぇな」
「小さい頃から周りがあんなのばっかだったから何じゃなーい?じゃないとあんな風にならないでしょー」
それは光にも言えると思うけど…
そう思ったのは涙も同じだったみたいで、
「それ光も同じ」
「えー、ひどぉい。俺は一途だから一人だけ愛すから違うもーん」
『ま、どちらにせよ俺はアイツのことはどうでもいいけどな』
「「本当は心配なくせに」」
『別に心配じゃない!あんなの心配する何てどんなお人好しだよ』
「お、ハモったー」
「だな」
『人の話聞けよ!!』
すまん、と眉を下げる涙。
ごめんごめーん、と笑う光。
『まぁお前等大好きだから許す!』
にかっという効果音がつきそうなほどの笑顔を見せてやった。
相変わらずあざとい…
そう二人が思っているとは気付きもせずに。
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