アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
2にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
2
-
登校時間なこともあって廊下は多くの生徒が行き交っているが
こんなにも暴言や陰口そして敵意を含んだ視線を浴びずに歩くのはいつぶりだろうか・・・
小さな幸せを噛み締めながら2-Aの教室へと到着。小さく深呼吸をしてから入室すると
すでに中に居た生徒達が視線を向けてくる
「おはよう。」と軽く言えば困惑しつつも数人が挨拶を返してくれた。
困惑を含んだ視線を気にしないことにして教室を横切り自分の席に着けば皆が目を見開き息を呑む。
廊下は未だに登校時間特有の騒がしさがあるというのに2-Aはまるで切り離された別世界のように静まり返っていた。
気にはなっているようだが声はかけてこない。この席に座ってることで俺が誰かは分かっているんだろうがまだ半信半疑といったところだろうか。
始業時間までこの状態なのだろうか、と思ったところで廊下の騒がしさが増した。
あぁ、来た・・・
「明仁!!!なんで昨日来なかったんだよ!!俺が呼んだら来いよ!友達だろ!!!」
ガァン!と壊れるんじゃないかというほどの力でドアが開かれ俺の存在を確認する前に怒鳴る倉原。
呼んだら来いよってそれ友達じゃなくてパシリじゃないのか・・・呆れながらも目線を向ければこちらを睨む倉原と目が合う。
瞬間、怒りの表情は消えてキョトンとした顔で俺を見る。
「お前誰だよ!!そこは明仁の席だぞ!!!」
ガタガタとそこらへんの席にぶつかりながら俺の前まで来る。周りが迷惑そうに睨んでいるが気づかないようだ。
「誰って、飯嶋明仁だけど。」親友とか言うわりに髪型変えただけで気づかないのな?なんて余計なことは言わない。
今のところ俺のこと明仁だってすぐ気づいた奴居ないし、責めるつもりは無い。
ただちょっと悔しいだけ。お前らにとっての俺(明仁)はなんだったの?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
14 / 19