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習慣にしおりをはさみました!
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習慣
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朝起きたら、昨日まで降り続いてた雨が止んでいた。
窓から空を見たら雲も大分薄くなってて、これから晴れて行くんだろうなって思った。
嫌な天気だ。
いつも通り朝の支度をして家から出ようと思ったら鍵がしてあって驚いた。
鍵が掛けてあるって事は俺も鍵をしとかないと怒られそうだったので、めったに使わなかった鍵を持って家を出た。
まだかすかに濡れた匂いはするけど、こういう籠った匂いはあんまり好きじゃない。
流れて、動いて、まとわりついて離れて行く匂いが好きだ。
「あーかしっ」
後ろから急に肩を叩かれてまた驚いた。
朝から二回も驚かないといけないなんて疲れるな。
振り返るまでもなく声の主が分かったので、そのまま進む。
藤宮もその横に並んで歩き始めた。
「おはよー」
「おはよう」
「今日は晴れたな」
「そうだな」
「・・・えっと、あ、今日は昼飯どうするんだ?」
「コンビニで買ってく」
「俺もついて行っていい?」
「来なくていい」
「俺が行きたいの。駄目か?」
「別に駄目じゃない」
「じゃーついてこっと」
人がコンビニで買い物するのがそんなに面白いんだろうか。
藤宮は昨日の卵焼きもそうだけど、考えてることがよくわからない。
宣言道理藤宮はコンビニまで付いて来て、特に何をするわけもなく俺がおにぎりを買うのに付いて回っていた。
コンビニから出た後もどの味が好きかとか、飲み物はいらないのかとかやたら質問ばかりしてきてそれに答えているうちに学校に着いた。
靴を履き替えて階段を上っていると、息を切らした藤宮が俺の肩に手を置いた。
「ふぅ、はぁ、今日は追いついたぞ、はぁ、よし」
何が?
そう思ったがあえて口には出さず、教室へと向かった。
担任が言っていた通り俺の机に何かされていると言うことも無く、俺は席についてゆっくりと教科書の準備とかをした。
その後は朝礼とか授業とかがいつも通りあって、昨日と同じように昼ご飯を食いだす前に藤宮から来るように言われて同席した。
特別変わったことも無く、もさもさとおにぎりを頬張ってたまに藤宮の質問に答えていた。
午後の授業は今日は眠れて、気が付いたら放下後。
今日も藤宮たちは先生に呼ばれていた。
何かしたんだろうか。
朝からの薄い日光で乾いた地面を歩いて、俺は昨日よりもゆっくりいつもの道をたどった。
見慣れた扉の前に立ったら今朝鍵をしたのを思い出して、鍵を開けようとした。
だけど流石に帰ってきてるんじゃないかと思い直して、そのままノブを捻ったらやっぱり開かなかったから、二度手間だなぁとか思いながら鍵を開けて中に入った。
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