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舌にしおりをはさみました!
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舌
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俺がスプーンを置くのを見届けると、光が立ち上がって俺の方へと回って来る。
「前向いて、動かないでね」
光は俺の足の間に右足の膝を差し込むように置くと、そのまま覆いかぶさるようにして両手を椅子の背もたれについた。
「キス、するよ」
いつもとは逆に見上げる姿勢になった俺に、光が軽く口づけた。表情は既に戻っている。
「これが、今までのキスだよね。でももっと気持ちを伝えるためには少し違うキスをするんだよ」
「・・・違う、キスって?」
唇を合わせるだけの行為に、違いなんてあるのだろうか。
「お手本してあげるから、よく覚えてね。とりあえず口開けてみよっか」
そう言うと光は右手を背もたれから離して、俺の口に親指を差し込んだ。
ゆっくりと、光の顔が近づいてくる。
いつもと違って少しだけ斜めに顔を傾けた光は、何回か啄むようにキスをした後開いたままの俺の口の中に舌を入れて来た。
それに合わせて親指を引き抜き、その手を滑らせるように後頭部へと添える。
口内では入って来た光の舌が丁寧に歯列をなぞり、俺の舌をノックするようにつついて一旦唇を離す。
「ん、ふぅ、今のが違うキスか」
「ふふっ、違うよ、まだ最初だけ。今からちょっとだけ息しづらいけど鼻で息してね。楽になるから」
「そうか、分かった」
「ん、じゃあ行くよ。あ、手は好きにしてていいよ。僕の服掴んでたら楽かも」
先ほどから息がしづらいとか楽になるとか言われて一体何をするつもりなのか分からなかったので、とりあえず光の服の裾を軽く掴んでおいた。
先ほどのように少しだけ傾いた光の顔が近づいてくる。
今度は唇を開いていなかったけど、その代わりにその唇を数回なぞって隙間から舌が滑り込んで来た。
歯列を簡単になぞり、舌と舌が触れ合う。
そしていきなり動きが変わった。
「ん、ふっ、んんっ、ん」
「んっ、いいよっ、ふっ、んん、口、閉じないでね」
くちゅくちゅと音が鳴るほど激しく光の舌が動く。
唾液を擦り付けるように上あごを舐めたかと思えば、くすぐる様に舌の裏を動く。
不意に顔の角度を変えると光は更に奥へと舌を押し込み、俺の舌にぬるぬると絡みついた。
そのまま引き抜くように舌を光の方へと引っ張られると、待っていたかのように光の歯に挟まれてその先に入った部分をちろちろと舐められる。
椅子の背もたれがきしきしと音を立てて軋む。
気が付けば身体がわずかに震えて、確かに息がしづらかった。
震える腕で光の服を掴み懸命に鼻で息をしながら、どちらの物か分からない唾液を飲み込む。
そして数十秒かけて口の中の隅々まで舐めた後、光はようやく口を離した。
「んぅ、はぁ、どうだった?」
光よりもよっぽど息を切らしながら答える。
「俺、これ、出来ない、気がする」
「ははっ、すっごい息切れてるね、疲れたの・・・太一兄さん、これなに?」
ぐりっ、と膝で股の間を押されて、軽く痛みが走る。
視線を落とすと何故かそこは大きく膨らんでいて、俺は光に申し訳なくなった。
「・・・光は真面目にやってたのに、悪い。俺全然気づいて無くて」
「良いよ別に・・・ついでだし、もう一つ教えとくね」
「もう一つって?」
「えーっとね、ちょっと嫌かもしれないけど・・・フェラチオって聞いたことある?」
「・・・聞いたことは、あるかもしれない」
「んー、あのさ、本当に申し訳ないんだけど、あの人にここ、舐めさせられたことない?」
光が俺の股のふくらみを指さして言った。
「ああ、それはある。息できなくて苦しいやつだ」
光の顔からまた表情が抜け落ちた、しかも今度は雰囲気までもが変わった。
今何かを言ったら酷い事をされる。
嫌いな人やどうでもいい人で何度も経験した雰囲気だった。
「・・・太一兄さん、今のは僕が聞いたからしょうがないけど。二度とそう言う事言わないでね?あるかないかって訊かれたら、ある、か、ない、で答えればいいんだから。分かった?」
「分かった。ごめん」
「・・・ま、良いや。それで太一兄さんがされたのはフェラチオじゃない。それは違うやつ。
フェラチオって言うのはね、確かに性欲処理の意味もあるんだけどそれをすることで想いを伝えることもできるんだよ。太一兄さんはキスが苦手みたいだから、こっちを練習しようね」
光の雰囲気が元に戻り、表情も和やかなものになる。
「分かった。それでそのフェラチオって言うのはどうすればいいんだ?おしこ・・・何でもない」
危なく嫌いな人にされたことを言いそうになってしまい、慌ててごまかした。
「うん、これもお手本してあげるからよく覚えてね?」
光はそう言って椅子から降り、俺の前に膝をついた。
そしておもむろに俺のズボンに手を掛けると、下着ごと少し下ろして性器を出す。
先ほどの違うキスで既に勃起していたそれを見て再度罪悪感が湧くも、ここに来てまた目を逸らしたら余計迷惑を掛けると思い俺はしっかりと光を見据えた。
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