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気まずい道のりにしおりをはさみました!
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気まずい道のり
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「………なんで」
「あ、やっときた。帰ろっか」
「………」
下駄箱に行くと御影がいた
俺を見つけるなりそんなことを言ってきて俺の隣に並ぶ
「あの、返事ならまだ」
「ん、知ってる」
満面の笑みでそう言われ少し困惑する
なんでそんな風に笑えるんだ?
OKなんてもらってないし逆に気まずいとは思わないんだろうか
俺としては非常に気まずい……話したこともないのに一緒に帰るなんて……!
話題が…会話の種が見つからない
そもそも御影って普段どんなやつとつるんでたっけ?全然わからないな……
あ、でもこいつモデルだから学校自体あまり来れないのか…
名前だけはすげぇ有名だけどこんな近距離で見ることなんてなかったからあれだけど改めて見るとやっぱりイケメンだよな~と思ってしまう
「ん?どうした?」
「っ!あ、いやなんでもない」
ヤバイマジマジと見てしまった
これじゃ相手を期待させてしまったりする…
小学6年の時に告白されて断ったら「じゃあなんで手繋いだの!」って怒鳴られて平手打ちくらったっけな……
でもあのときの俺は恋愛なんて全然知らなくてそんなもの友達だから当たり前だと思っていたけど兄ちゃんに「それは酷いわ」って軽くだけど説教された
兄ちゃん曰く俺は【鈍感・無神経・無自覚】が三大性格になっているようだ
「………」
「………」
くそ…っ未だに会話ゼロだよ!
どれだけ話すことないんだ俺はっ
話題のレパートリー増やしとけよ!
あ、でも待てよ?御影のやつが俺のこと好きならあっちから話しかけてくるよな?
なんで、どうして?
あ、もしかしてあいつも恋愛に関して無頓着だったりして!
…それはないか、あいつモテるし
色々とごちゃごちゃ考えてたおかげでなんだかんだで家が見えてきた
「あ、御影俺の家そこだから」
「ん、おぉあれが永嶋の家か…よし覚えた。
じゃあまたなぁ」
「え、え、ちょっと待ってっ」
「ん?」
御影は来た道を戻っていく
「なんで戻るんだよ、忘れ物でもしたのか?」
「いや俺電車通学だから」
「え!?じゃあなんで…」
「なんでって……永嶋と一緒に帰りたかったから」
「!?!?!?!?!?」
鞄をバサッと落として御影の後ろ姿をボーッと眺めていた
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