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ワンナイト人狼編(2)にしおりをはさみました!
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ワンナイト人狼編(2)
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透をソファに案内し、私も正面に座った。アランは少し離れた場所に座り、透をじっと見つめている。
透とは直接話したわけではないが、なんだか不気味な人だと感じたのはよく覚えている。
その気はないが、この人を通報したらどうなるだろうか。強姦の教唆?
ミズキ辺りが訴えたりしてないだろうか。
「ご心配ありがとう。でも大丈夫。ちゃんと対処してあるから」
何も言ってないのにこちらの心を読んだかのように話す。
「…対処とは?」
「君には関係ないよ。ところで、あれからどう?」
透は全く悪気がなさそうににこにこと聞いてくる。
「…アラン」
「なんでしょう?」
透を不審そうに見つめるアランに声をかける。
「ちょっと席を外してくれないか?」
「…でも」
何か言いたげな顔をしている。見るからに怪しい透を警戒しているのだろう。
「大丈夫だから。…そうだ。これをやるから、10倍になったら帰っておいで」
アランに1万円を手渡す。
「は…はい」
アランは渋々出て行った。
「恋人?」
「違う」
からかうような口ぶりで聞かれ、少しいらっとする。
「用件はなんだ?」
「エドガーくんは、男に目覚めることができた?」
「…そんなわけないだろう」
「そうかー残念だな!じゃあもう一度、チャンスをあげよう!」
嫌な予感がする。
「チャンスとはなんだ?」
「もう一度、あのゲームやりたいな!と思って、参加者を募集してるんだ。また同じルールじゃ飽きちゃうし、ちょっと変えてみたんだけど。どう?今度こそ、勝ってみたくない?」
「遠慮する」
「僕の仲間をね、アパートの外で待たせてたんだ」
「…?」
「今はアランくんを尾行してるよ。エドガーくんが参加したくないっていうなら別にいいけど、その時はアランくんはどうなるかな?」
「え…」
私は思わず立ち上がり、電話を手に取る。
「だめだよ、妙なことしたら。僕だって今すぐ連絡できる。僕の仲間は、とっても乱暴だよ。あらゆる面で」
透も立ち上がり、電話を持つ私の手をそっと包んだ。優しげな顔をして私にささやく。
「大丈夫。参加してくれるだけでいいんだ。参加さえしてくれれば、勝っても負けてもアランくんには何もしないよ。もちろん、勝ったら賞金もあげるし。今回は2日もあれば終わるよ。ね?」
…とても、嫌な予感がするのだ。
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