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3人人狼編(18)にしおりをはさみました!
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3人人狼編(18)
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5日目・船内にて
side:ヤス
昼の投票で、俺は追放されることになってしまった。
バイバイ、シン!いつかまた会えるよね!
なんて心の中で叫びながらもきっと俺は全然連絡しない。
どうしてだろう。
村木さんに連れられて、船着場へたどりついた。大きな船が停められている。
「ヤスにはここにゲームが終わるまでにいてもらうことになる」
村木さんは船を指した。
「あれ?すぐに出ないんですか?」
「毎日行ったり来たりするのは大変だからな。今まで追放されたり襲われたりしたみんなもここにいる。アラン以外は」
「へえ!楽しみだな」
歓迎されないこと間違いなし。
でも、カエデに会えるのは本当に少し楽しみだ。カエデはもう一回くらい襲えば付き合ってくれそうな手応えを感じた。
「じゃあ俺は用事があるから、ヤスは中に入って。あとは鴨に案内してもらえるから」
そう言って村木さんは去っていった。
村木さんの言葉に従って船の中に入ると、入り口に幼稚園児が立っていた。
「あ、鴨くん!久しぶり!」
「こちらへどうぞ」
鴨くんはとても頭のいい幼稚園児だ。願いを叶える石によって生まれた、透さんと村木さんの子どもでもある。
鴨くんと一緒に船の廊下を進んでいく。
船の端っこに沿って廊下が作られてるみたいで、微かにカーブしている。左側にポツポツとドアがあり、右側はずっと壁が続いている。
「ここがあなたの部屋です」
あるドアの前で鴨くんが立ち止まり、開放した。2人で中に入る。
「何日かいてもらうことになるかもしれないので、一通り暮らしていけるように揃えてあります」
「ありがとう。ところであの奥にあるドアは?」
正面奥に、赤いドアが見える。
「あれはパブリックビューイングができる部屋につながっているドアです」
「パブリックビューイング??」
「現在のゲームの様子が映し出されます。昼は話し合いの様子を、夜は襲われている様子を見ることができます」
「なるほど。行ってみたいな」
「ご自由に。昼は皆さん集まっているようです。夜は基本的に誰もいません」
俺は夜のが興味があるな。犯し犯されるシンをじっと眺めていたい。胸のドキドキが止まらない。
「それでは」
鴨くんは部屋から出て行った。
夜になるのを待って、パブリックビューイングの部屋に入ってみた。たくさんの椅子が並んでいる中で、鴨くんがぽつんと座っていた。正面には大きなスクリーンがある。
「あれ?鴨くんも見るんだ」
「映像が流れている間はここにいることになっています」
「青少年の健全な育成が阻害されているね」
「…何をいまさら」
鴨くんはぼそっと吐き捨てた。珍しく感情のこもった声だ。
「鴨くんって普段、どんな生活してるの?」
「…さあ」
「透さんと村木さんが子育てしてるとことか、想像できないな」
「してませんよ、別に」
「え?」
「僕がどうしてこんなに頭がいいのかわかりますか?」
「石の力?」
「そうです。あの人たちは子育てなんてする気はありません。だからする必要のないような子どもができるように、石の力を使ったんです」
「へえ…」
じゃあどうして、あの2人は鴨くんを作ったんだろう?
育てる気のない子どもをどうしてわざわざ。
「2人の愛の結晶でも欲しかったんじゃないですか?」
「…え?」
「村木は透の子どもが欲しかっただけです。別に僕が欲しかったわけじゃないし、子どもができた後はどうでもいいんですよ」
心の声が顔に出てしまってたんだろうか。
それにしても、鴨くんは荒んでるな。幼稚園児とは思えない。
…でも、鴨くんの気持ちはわかる気がする。
昔の記憶が蘇ってきそうな…
「映像始まりました」
鴨くんの一言で現実に戻された。
目の前のスクリーンでは、シンがナツキの部屋の前に立っている様子が映し出されている。
「ふふ、楽しみだな…」
下半身が疼く。
シンは何かを口に含むと、一気にナツキの部屋のドアを開けた。
自分が襲われる可能性なんて全く考えていなかったのか、ナツキはグーグー寝ている。
おそらく、シンは媚薬を飲んだのだろう。息が荒くなり、体が火照ってきているようにみえる。
俺がシンとヤりたい。でもシンはこれからナツキを襲うのだ。俺のせいで。不本意に。
興奮する。シンが好きなのは俺なのに、俺のせいで大変な目にあってる。でもシンは俺のことが好きなんだ。
簡単に言えば、俺は変態なんだと思う。
俺は恋人が他の人に犯されるとすごく興奮するのだ。俺が恋人のことを好きで、恋人が俺を好きであるほど。
だからこのゲームにシンと一緒に参加できて、本当に嬉しい。
画面の中では、ペニスを硬くしたシンが、ナツキの上にまたがっていた。ナツキはまだ起きていない。
シンはどっちをやるつもりなんだろう。
ナツキのアナルを解すのは大変だし、やっぱり掘られる側かな。
そんなことを考えていたら、シンはポケットから小瓶を取り出し、中の薬をナツキに飲ませた。さっきの媚薬だ。
さすがにそこでナツキも起きた。暴れているけど逃げられない。さっきシンが手足をベッドに縛ってしまったから。
さすがシンだ。強姦もだんだん手慣れてきている。
それがなんだかおかしくて愉快でたまらなくて、俺は笑い声を漏らした。
シンはナツキのペニスを舐めて勃たせると、その上に自分のアナルを当てた。
特にアナルの準備をする様子は見られなかったけど、自分の部屋でやってきたんだろうか?それとも、ほぼ毎晩やってるから準備なんて必要ないほど普段からぐちょぐちょになってる?
あああ、どっちもいいな。俺以外のものによってシンがどんどん開発されていく。この快感は、たぶん誰にもわからない。
気づいたら、俺のペニスもすっかり勃起していた。鴨くんもいるけど、ここでオナニーしちゃおうかな。
そう思ってこっそり鴨くんの様子を伺うと、氷のように冷たい目で俺を見ていた。
…やるなってこと?拷問じゃないか。
まあでも、一応幼稚園児の前だしな…。
俺は深呼吸をして、少し心を落ち着かせた。そして気まぐれに、鴨くんに話しかけてみた。
「さっき思ったんだけどさ、鴨くんの気持ち、少しわかる気がするな」
「はい?」
「親は結局、子どもよりお互いのことを愛してるんだよねって話」
「あなたと僕とでは置かれている状況が違うと思います」
「違うけど、わかるよ」
俺はとある夏の日を思い出していた。
「俺は昔事故にあったことがあって…その時父親に言われたんだ。『自分はお前より母さんの方が大切だから、いざという時お前を守ってやることができない』って」
「…はあ」
「家族3人で事故にあったんだけど、父親はとっさに母親を助けたんだ。それで、俺だけ入院」
「そうですか」
「結局、自分のことを一番好きな人にしか、守ってもらえないんだよ」
「そうですね」
「鴨くん…俺の話全然興味ないんだな…」
語ろうとしたにもかかわらず、テキトーな返事しかされない状況に心が折れ、俺はシンとナツキのセックスに集中することにした。鴨くんの前だって関係ない。オナニーしてやる。
「…だからあなたは、たくさん恋人を作るんですか?」
「…え?」
突然、よくわからないことを言われた。
鴨くんは冷たい表情のままこちらを見ている。
「相手を試すのはほどほどにしたほうがいいですよ」
鴨くんはそう言って顔を背けた。
なんだかすっかり、萎えてしまった。
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