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返事にしおりをはさみました!
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返事
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「しつこいのは、嫌いだよ」
僕の人生最初の告白の返事はこうだった。
中学一年の頃、好きな人ができた。
その子は周りにも明るくて、可愛くて、綺麗な子だった。
唯一の問題があるとすれば、それはその、僕が好きになってしまった人は、男だということぐらい。
…でもそれは物心着いた時からすでにこうだったらしいから、今では親の理解もあるし、これと言った不自由は今の所特にない。
出会ったのは中学に入ってからだったけれど、僕は彼を、好きになったんだ。
…でも。僕は彼にあんな振られ方をして、恋愛恐怖症?みたいなのになってしまった。だから、記憶に残っている好きな人…というのは、彼しか残っていない。恋愛なんて、怖くてできないし。くっそ。恋愛して甘々な生活送ろうと思っていたのに。
彼…高木佑樹は、顔が整っている。肌も白くて綺麗で、細いのにひょろひょろしてるわけでもないから、女子にも人気があったよ。
僕は、というと、んー、まあ、モテない、っていうほどでもないけど、普通より少し上?みたいな?女子に何度か告られたことがある程度。運動部だったから、筋肉はまあまあついてます。
ちなみに、お付き合いはしたことゴザイマセン。
…僕の話はいいとして。
高木に告白するなんて、今思えばバカなことしちゃったなーと思うよ。
なんせ男同士の恋愛なんて、成り立つわけがない。それに、高木がホモなわけ、ない。絶対ないよ。だって高木は女子に人気があるから、可愛い子を好きになるでしょそりゃ。
それなのになんでわざわざ告白なんてしたんかねー。
それは多分、転校するんだから、という思いと、もう会えなくなるかもしれない、という焦りが、原因だと思う。
うん。多分ね。
なのに。
僕は、またこの場所に、この街に、帰ってきてしまった。なんでまたここに転勤することになったんだよ親父!
…まあ、僕が行くのは男子校だし?全寮制だし?流石にあの子はいないでしょ。
そう、安堵して、いたのに。
同じクラスのしかも2人部屋の部屋割りの名簿には。
高木 祐樹
そう、示されていた。
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