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ちらちらと覗く舌にしおりをはさみました!
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ちらちらと覗く舌
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華亥の耳責めに、言葉を紡ぐハロの口から、時折、喘ぎを含む熱い息が零れ落ちる。
「【試供】される度に聞いたって覚えきれない、でしょ?」
それに、ハロは目が見えない。
どうやって僕たちを判別すると言うのだろう。
唯一の相違である黒子を見ることは、出来ない。
僕たちの声を聞き分けるなんて、出来る訳がない。
ハロのシャツの裾から、華亥の手が、するっと入り込む。
胸の辺りで、もぞもぞとした動きを見せた。
「ぁっ……ん…、覚え…られます……」
艶の籠るハロの声が、脳を揺らした。
ハロは、朱色に染まる頬に、自慢げな笑みを浮かべていた。
僕は、こちらを向くハロの口端に、ちゅっと小さくキスを落としていた。
はっとして、顔を引いた。
ちょっとした、出来心…だった。
朱色に染まる頬に浮かべる笑みが、可愛らしくて、戯れにキスを落としていた。
奴隷にキスをするなんて…。
思っても、……みなかった。
離れる僕の唇を、ハロは小さな舌を伸ばし、ペロッと舐めた。
「ボクを【試供】してくれる、……ンッ…、数少ない、…大切な、主候補さま…ですから…」
華亥の攻めに身体を捩りながら、喘ぎを交え、ハロが言葉を紡ぐ。
ハロの舌は、再度のキスを求めるように、僕の唇を遠慮がちに、舐め続ける。
ハロのその行動…、僕の唇を舐める行為は、何だか凄く、擽ったかった。
僕が求められている、そんな気分を味あわせてくれた。
僕を…、僕という1人の人間として、求められているような、気がした。
兄以外の第3者に何かを求められるコトに、心が、ざわざわと音を立てた。
「僕は、…騎亥(きい)……」
心のざわつきに、思わず名を告げていた。
キスを、せがむようなハロの唇に、諦めるように口づけを落とし、自分の名を紡いだ。
口づけても尚、キスをせがむ舌。
ちろちろと彷徨うハロの舌を吸い上げ、柔く噛みついた。
「ふ…………んっ…」
ハロの口から、可愛らしい控えめな喘ぎ声が零れ落ちる。
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