アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
☆何があったかは後で(由真)にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
☆何があったかは後で(由真)
-
「土曜日だね」
「だね」
「昼まで寝てるの最高だよね」
「だね」
「そう言えばさ、結生たちって今どうなってるんだろ」
「…結生の脱童貞日」
「今頃ニャンニャン言ってるんだろうね〜」
「ね〜」
「あれ、電話」
「誰?」
「…結生」
「出てみたら?」
「もしもし?」
『あ、由真? 』
「そうだけど、どうした? 遥人は?」
『下にいるけど。今、ちょっと気を失ってるから』
「は? おい、どういう状況なんだ?」
『…んーと、やり過ぎた、みたいな……』
物凄く言いにくそうにしている。
「何したか聞いてもいいか?」
『いや、言いたくない。もう、自分が、嫌になる!』
いや、ホント何したんだよ! 怖いよ!
「俺に何のよう?」
『いや、暇だから』
「……あっそ」
『…遥人、超かわいいよ』
「遥人…ねぇ。それは俺に対する嫌味かなんか?」
『そうだけど……あ、起きた…』
電話を置くような音がして、その後遥人の甘えたような声が聞こえてくる。
どうやら、拗ねてる遥人を、結生があやしているみたいだ。
「甘ったるい声…」
いつもはいじられながらも凛としている遥人が、こんな甘ったるい声を出すなんて…結生にとってはたまらんだろうな。
『ゆぅ…もっと……もっと、いじめて…んぅ』
2人が倒れるような音がした。
その後も、ぴちゃぴちゃと唾液の絡む音が聞こえてきて……
「電話、きれよ」
俺は、電話をきり、スマホを投げ捨てた。
昔の俺が知ったら、どうするんだろうな…
「由真?」
「悠也……ちょっと来て」
今は、悠也がいるから、いいけど。
「俺らの関係ってすげぇ、歪なんだなって」
「どうしたの…いきなり」
「いや、そう思ったから。皆、相手に依存して、生きてるんだなって」
「そうだね」
「誰か、一人欠けたら…崩れるんだろうね」
「うん。だから……いなくなっちゃだめだよ」
「たりめぇだろ」
そう、俺らは歪なんだ。
互いに依存して、依存されて、生きてる。
誰か1人が欠けたら全員が、崩れる。
そんな、脆い関係。
でも、このままでいることが出来ないこともわかってる。
現に、現在進行形で変化してるんだから。
…でも、どうか、誰も壊れないでほしい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
76 / 284