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雨。にしおりをはさみました!
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雨。
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影宮くんの家に毎日来るようになってもう何日経った
だろう。
その日の予報は雨。
部活が終わった頃はまだ降っていなかった為、俺は
折りたたみ傘を下駄箱に置いてきてしまった。
((まぁ…傘なくってなんとか大丈夫だろ、))
そんな甘い考えとは裏腹に、雨は数分のうちに大雨に
変わった。
影宮くんの家に、着いたのはちょうどその時。
制服もスクバも、何もかもびしょ濡れ。
『はっっっくしゅっ!』
やっぱ、こんな雨の日に傘ささないで走って帰るとか
どんだけだよ。
寒いしさっきからくしゃみ止まらないし。
するといきなりドアの後ろから声が。
思わず
『うわぁぁぁっっ?!』
驚いてしまった。
『お、おい……、傘どーしたんだよ、ねーのかよ。』
『うん、それが学校に置いてきちゃって…。
ほんとついてないやー。
………はっっくし!! …………さっむ……』
((やっぱ、濡れた制服のままじゃ風邪ひきそう……ズルッ))
……………………しばらくの沈黙……………………
沈黙の時間をかき消すいきなりの影宮くんの声。
『あのさ……、そこ寒くね?入れよ…、』
聞き間違いか?!
今、入れって言ったか?!影宮くん。
自分の耳を信じられず、もう1度聞いてしまった。
『……、え?なんて………?』
『チッ。だから入れって行ったんだよ、俺んちに』
し、舌打ち………。
『え。でも…………俺、入っていいの…?』
『ま、まぁ。………だって………しょーがねーだろ。』
俺は雨が弱まるまで影宮くんの家にいさせてもらえることになったのだ。
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