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恋人になりたい 3にしおりをはさみました!
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恋人になりたい 3
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入ってきたのは、小澤くんだった。
え、なんでと頭がもう訳分からずにいると
「あ、こんにちはっ♡」
僕のウィッグから手を離してまりあちゃんが小澤くんに近づく。
「…君、誰」
まりあちゃんに気づき、不機嫌そうな顔で聞く。
「笹本まりあだよっ、この間入ったのっ。よろしくね」
にこにこしながら握手を求めるが、無視されてしまっている。
「小澤悠斗、よろしく……で、笹本さん、休憩?」
じろっと初対面なはずの彼女を見ながら聞く小澤くんの姿は見たことも無い姿で僕は驚きを隠せなかった。
「んーん、今から帰るとこだよっ、そしたらみなちゃんとも初めてあったから挨拶してたの〜」
ね〜っと僕の横にきて笑顔で顔を見合わせるが、目が笑ってない。
「え、あ、うん…そうだよ……」
なんかこわいと感じながら相槌を打つ。
僕に対する態度と小澤くんに対する態度が違うような気もしながら
「小澤くんって今日はシフト入ってたんだね」
しばらく僕と同じで小澤くんも僕の店のお手伝いに来なかったからてっきり辞めちゃったのかと思ってたけど。
「うん、ちょっと忙しかったから入れなくて今日からまたお世話になることになったんだよ。
だから今日みなと一緒にこっちに来る予定だったのに先に行っちゃうからさ」
にこっと僕に微笑みかけながら話す小澤くんと僕のことをすごい見てくるまりあちゃん。
……視線が痛い。
「え、悠斗くんとみなちゃん同じ学校なんだ」
こんなイケメンとあんたが?みたいな顔で聞いてきて、なんとなく申し訳なく頷いた。
「それで、俺とみな、付き合う寸前」
着替え終わった小澤くんが僕の肩を抱いて僕の頭にキスをした。
突然のことで頭が追いつかなくて
次第に分かってくると
じわじわと顔が熱くなるのを感じた。
「え、え、…お、小澤くん…っ!?」
事実でしょと僕に微笑みかけてくる小澤くん。
「……ふぅん、そうなんだ、、、
良かったねみなちゃん」
驚いた顔をしたまりあちゃんが一瞬睨んだかのように見えたけど、にっこり笑っていた。
……僕の勘違いかな?
「じゃあ、私そろそろ帰らなきゃいけないし、着替えるから出ていってくれる?」
まりあちゃんがにこにこしながら僕の横にある彼女のロッカーに移動する時、
『負けないから』
と耳打ちされた。
まりあちゃんが着替え始めるし、
そろそろ出勤時間で
小澤くんも店にそろそろ行かなきゃねと
僕に小声でいい、僕もそれに頷いて表に出た。
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