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十五 ♥にしおりをはさみました!
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十五 ♥
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何故だ、何がこうも夢中にさせるのか。
触れた場所は熱く変化し、自分によってそうなる姿にゾクゾクと背筋が震える。薄く開かれた瞼の奥に見える茶色の瞳は透明な光をたたえ、目じりの赤さが雄を刺激する。
他人の唾液など身震いするほど嫌悪しているというのに、その甘さに頭がクラクラする。
どんなに貪っても貪りつくすことができないことに安堵し、落胆する。
全てを望む欲求の強さは、今まで感じたことのないものだ。麻薬のように全身が侵される。
肌をとおしてウサギは私の中にもぐりこむ。
「あああ・・・・こ、こう。そこ・・・んん・・」
感じ入った喘ぎ声にはいつも苛立ちしか覚えなかった。萎えそうになるものを奮い勃たせ、吐き出すためにだけ突き進んできたというのに、これは違う。
上ずる声は頭の中に突き刺さり快楽に姿を変え私を狂わせる。
ヨシキは快楽に忠実で恥じることなく、気持ちいいと私に訴える。
喘ぎ声で、嬌声で、そして表情で。
指を深く侵入させ、腰が揺れる場所を執拗に刺激して、反応を見下ろしていると煩いぐらいに鼓動が高鳴る。
指を飲みこむようにうねる内壁は奥へ奥へと誘い、欲しい場所に縛り付ける。
「コウ・・・」
覚えたばかりの私の名前をうわ言のように呟き、その音を確かめるように微笑む。
自分に直接的な愛撫が施されているわけではない。それなのに勃ちあがったものは天を向き、先から溢れる液体がヨシキの臍のまわりに零れていく。
ヨシキが零したものと私のものが一体化し、肌の上につくる筋にすら興奮するのだ。
全身で私を欲しいと訴える姿は体の芯に灯りと欲望の火をともす。
三本の指をのみこむここに自らを沈めたい、もぐりこんで抉りたい。
あまりに強烈な欲求に強く目を瞑った。自分の下でくねる身体を見なければやりすごせる気がして。
でも無理だった。
「あ、コウ・・・も・・・ほし・・・」
目を塞げても耳は無理だ。
視界が閉ざされた代わりに耳は脳に直結し、音で映像を目の裏側に映し出す。
信じられないくらいに白い肌が、私の手によって上気していく様。
手をのばし、私の肌をたしかめようとする姿。
見えなくてもわかってしまうのだ・・・性質が悪い。
亀頭で後孔の周囲を刺激する。ローションのぬめりで先が少しだけ埋もれると、伸ばされた指が私の腕をかすめた。すがるように心細い動きをくりかえしながら、私の腕を確かめている。
腰を揺らして迎え入れようと動き、唇を噛む。
「おねが・・・い。コウ・・・いっしょ・・・コウ・・・」
完全に私の脳が焼き切れ、理性も自分を律するタガもすべてが霧散していく。
自分の精子を他人にくれてやることをずっと避けてきた。ヘタに自分の遺伝子を残すと、それは災いとなる。子を巡り人が争い、地位を奪おうと画策する者にとっては最大の武器となる。
一滴たりと漏らすことなく自分を保ってきた。
でもいい。
ウサギを「月の兎」に変えるには私の細胞が必要だ。
内臓で繋がり、ともに細胞と体液を交換し一体化することで私達の絆は確固たるものに昇華する。
ゴムなど必要ない。
必要なのは互いの熱だけだ!
迎え入れようとする動きを助けに奥をめざず。
ズブズブと飲みこまれていく自分の勃立は赤黒く信じられないほどに固くなり脈打っている。
一度吐き出した程度で収まるとは思えない。
「あああ!」
一突きでいっきに奥に埋めた動きに、ヨシキが仰け反った。
先から白濁が勢いよく噴きだし、ガクガクと腰が痙攣する。中のウネリは凶暴で、予想していなかった攻めにもっていかれそうになる。
奥歯を噛みしめやりすごしていたとき、突然わきあがったのだ。どす黒いものが。
ヨシキの反応は男に馴れたものだ・・・。いったい何人の男を受け入れた?
どれだけの男の名前を呼んだ?
気持ちいいと、何回言い募った?
私以外に、私という存在を待つ間に、いったいどれだけの!!
両肩を力いっぱい掴み、抉るように突きあげる。思い切り体重をかけ動きを封じた。
達したばかりの身体には酷かもしれないが、それが必要だ。
お前を抱いているのが誰なのか、わからせてやる!
「ヨシキ!答えろ、私は誰だ!」
根元ギリギリまで引き抜き、最奥に突き返す。
「んんあああ!や!あ!やめ・・・うぐ・・」
「ヨシキ!言うのだ!私は誰だ!」
8の字をかくようにグラインドさせて中をかきまぜる。
「ダメ!あ・・・また・・・いっ・・・あ!あああ!」
「ヨシキ!答えろ!」
「いくっ・・・あぁっ!・・・ああ・・ああ・・んん、イク・・・あ!こう!コウゲツ!!!!」
腰にまわされた白い脚がからみつき、下から私の腹にこすりつけるように腰が振られる。
ビュクビュクと生暖かい液体が腹に迸り、背筋を細い剣で貫かれるような衝動が炸裂した。
内壁が蠢き、細胞をよこせというように扱きあげられ忍耐を手放す。
そのままベッドに串刺しにしてしまえ、それぐらい深くに自らを押し付け爆ぜた。
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